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ヒグラシ(Tanna japonensis)の分類 セミ科(Cicadidae)
ヒグラシ(Tanna japonensis)の概要 Tanna

ヒグラシ(Tanna japonensis)

【 学名 】
Tanna japonensis (Distant, 1892)

基本情報

大きさ・重さ

・体長:雄 32~39 mm 雌 23~28 mm
・全長:41~50 mm
・前翅の開張:78~98 mm

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最終更新日:2020-06-29 キノボリトカゲ

分布

北海道、本州、飛島、粟島、佐渡、能登島、伊豆諸島(大島、新島、神津島、利島、三宅島、御蔵島)、淡路島、讃岐諸島、四国、九州、壱岐、五島列島、天草諸島、トカラ列島宝島、奄美大島、加計呂麻島、請島

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別名・流通名・方言名

一般にカナカナゼミという。

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分類学的位置付け

カメムシ目 ヨコバイ亜目 セミ科 ヒグラシ属

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形態

成虫の形質

雄の腹部は雌に比べて著しく大きく、一見して性別がわかる。

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幼体の形質

幼虫(ぬけがら)は茶色で艶があり、前脚は前部が高くなっている。

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生態

成虫の生息環境

東京以北では平地にいるが、関西以南では低地山のスギ林など、湿った林に多い。

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発音(鳴き声)

“カナカナカナ…(ケケケケ…またはキキキキ…)”という単純な声で、鳴く前にしばしば“クークー”と弱く発音する。

一回の鳴き声が6~10秒程度で、一回ごとに終止し、これを数回続ける。

周波数分布はきわめて特徴的で 2.1 kHzの倍音がピークになる櫛状の分布をしている。

パルスの図は鳴き声の冒頭部分を示していて、次第に音量が増す状況が読み取れる。

奄美大島産の鳴き声は冒頭にきわめて速い“キキキ”という音の後に“キーン”という長い音が入る。

また金属的な性格がやや強く、本土産の鳴き声とはっきりとした違いがある。

周波数分布をみる限りは、大きな違いは見られないが、パルスでは冒頭部分に明らかな違いがみられる。

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活動時間帯

夜明け前の4~5時から約30分間大合唱をし、交尾も確認される。

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その他生態

交尾は反向型で、産卵はスギの樹皮下や枝、広葉樹の枯枝中に行う。

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関連情報

その他

八重山群島に分布するものは別亜種イシガキヒグラシ T. japonensis ishigakiana (石垣島・西表島、7~9月)で、腹弁がかなり長くて第3腹節の基部を明らかにこえ、胸背には鮮明な斑紋がみられないことで本亜種と区別できる。

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種・分類一覧