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ヒメカツオブシムシ(Attagenus unicolor japonicus)の分類 Attagenus
ヒメカツオブシムシ(Attagenus unicolor japonicus)の概要 Attagenus unicolor

ヒメカツオブシムシ(Attagenus unicolor japonicus)

【 学名 】
Attagenus unicolor japonicus Reitter, 1877

基本情報

大きさ・重さ

・成虫体長: 3.5~4.5 ㎜
・蛹体長 : 5.5 ㎜内外
・幼虫体長:約 8 ㎜内外

参考文献

最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

分布

北海道、本州、四国、九州、対馬;朝鮮半島、台湾、中国、モンゴル、北米

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人間との関係

カツオブシムシ科は乾いた動物質を食べ、古くから人間社会で衣類、食品、医薬品(漢方薬)などを食害してきた。今日では美術工芸品、剥製標本、昆虫標本などの被害も大きい。
中尊寺の藤原三代(秀衡など)のミイラが調査されたとき、ヒメカツオブシムシによってひどく食害されていたことが知られている(脱皮殻を用いて同定)。

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形態

成虫の形質

暗褐色から黒色。頭部後方中央に1個の単眼を有する。触角の球桿を形成する3節は、雄では雌より先端節が長く、雌の先端節は他の2節の和と同長。上翅には黒色短毛を密生する。日本産亜種は上翅基部および前胸の後縁付近の短毛は黄褐色であることで基亜種から分けられる。

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最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

蛹の形質

淡黄褐色円錐形、褐色細毛が密生する。背面には5個の舟型斑紋があって周辺は褐色。末端部には褐色の棘が2本ある。

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最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

幼体の形質

体はややシミ型で、密生する毛は後方を向く。腹部後方の毛束は著しく長い。尾突起を欠く。なお同属の他種幼虫からは腹節背板と刺毛、大あごの形などで分けられている。

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最終更新日:2020-08-10 ひろりこん

生態

成虫の食性

成虫は花に飛来し、花粉や蜜を食する。

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幼虫の食性

ヒメカツオブシムシの幼虫は繊維に含まれるケラチンを消化できる酵素を持ち、羊毛や生糸などの繊維類、ブラシ、筆などの日用品に特に被害をもたらす。
ただし動物質の餌を食べないと育たない。

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ライフサイクル

幼虫で越冬し5月頃から蛹化。6月頃から成虫が出現する。蛹の期間は1~2週間。雌は60~80個ぐらいの卵を産むが、その期間は5~6日で、1日の産卵数は平均13個。幼虫の多くは8~9回脱皮して蛹化する。幼虫期間は通常300日内外である。

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種・分類一覧