ショウリョウバッタ(Acrida cinerea)の解説トップに戻る
ショウリョウバッタ(Acrida cinerea)の分類 バッタ科(Acrididae)
ショウリョウバッタ(Acrida cinerea)の概要 Acrida

ショウリョウバッタ(Acrida cinerea)

【 学名 】
Acrida cinerea (Thunberg, 1815)

基本情報

大きさ・重さ

・成虫全長:雄 40~50 ㎜ 雌 75~80 ㎜(頭頂から翅端まで)
・卵の大きさ:長さ 7.0 ㎜ × 幅 1.25 ㎜

参考文献

  • 三時輝久 2006 ショウリョウバッタ, 日本直翅類学会(編) バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑. 北海道大学出版会. 532.
  • 2012 虫の卵ハンドブック - 書籍全体, 鈴木知之(著) 虫の卵ハンドブック. 文一総合出版. .

最終更新日:2020-06-10 ひろりこん

活動時期

成虫出現時期(日本国内):8~11月(南西諸島では周年みられる)

参考文献

  • 三時輝久 2006 ショウリョウバッタ, 日本直翅類学会(編) バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑. 北海道大学出版会. 532.

最終更新日:2020-06-10 ひろりこん

分布

本州、四国、九州、南西諸島;シベリア、中国、朝鮮半島

参考文献

  • 三時輝久 2006 ショウリョウバッタ, 日本直翅類学会(編) バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑. 北海道大学出版会. 532.

最終更新日:2020-06-10 ひろりこん

別名・流通名・方言名

ハタハタ、ハタオリ、チキチキバッタ

参考文献

  • 三時輝久 2006 ショウリョウバッタ, 日本直翅類学会(編) バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑. 北海道大学出版会. 532.

最終更新日:2020-06-10 ひろりこん

分類学的位置付け

複眼の位置や大きさに3型があり、本種のほか、マエメショウリョウバッタ A. antennata Mistshenko, 1951 およびオオメショウリョウバッタ A. lineata (Thunberg, 1815) に将来分けられる可能性がある。

参考文献

  • 三時輝久 2006 ショウリョウバッタ, 日本直翅類学会(編) バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑. 北海道大学出版会. 532.

最終更新日:2020-06-10 ひろりこん

人間との関係

山梨・長野で成虫・幼虫ともに醤油煮、串に刺し塩か醤油のつけ焼き、佃煮、油いため、酢漬けにして食べられていた。

韓国では成虫を煎る、乾燥後味付けするなどして食べられていた。

参考文献

  • 2008 世界昆虫食大全 - 書籍全体, 三橋淳(著) 世界昆虫食大全. 八坂書房. .

最終更新日:2020-06-10 ひろりこん

形態

成虫の形質

褐色、緑色の2型と、さらに中間的な段階が多くあり、個体により白線や白点をもつ。腹部背面は通常紫色であるが、アジアからはさまざまな型が報告されている。

触角は扁平、剣状で、頭部と前胸背とを合わせた長さとほぼ等しい。雌に比べ雄は小さく細長い。

参考文献

  • 三時輝久 2006 ショウリョウバッタ, 日本直翅類学会(編) バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑. 北海道大学出版会. 532.
  • 石原保 2008 ショウリョウバッタ, 平嶋義宏、森本桂(監修) 新訂 原色昆虫大圖鑑Ⅲ. 北隆館. 91.

最終更新日:2020-06-10 ひろりこん

地理的変異

南西諸島産は小型で腹部背面が青くほかのものと異なる。これは台湾や東南アジアに生息するコショウリョウバッタA. willemsei Dirsh, 1954 である可能性がある。

参考文献

  • 三時輝久 2006 ショウリョウバッタ, 日本直翅類学会(編) バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑. 北海道大学出版会. 532.

最終更新日:2020-06-10 ひろりこん

生態

成虫の生息環境

明るい草原にふつう。開発された郊外の空き地などにも生息する。

参考文献

  • 三時輝久 2006 ショウリョウバッタ, 日本直翅類学会(編) バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑. 北海道大学出版会. 532.

最終更新日:2020-06-10 ひろりこん

発音(鳴き声)

オスが飛びながら「キチキチキチ」とよく鳴く。

参考文献

  • 内田正吉 2008 草原で鳴くバッタたち, 大阪市立自然史博物館、大阪自然史センター(編) 鳴く虫セレクション. 東海大学出版会. 18-19.

最終更新日:2020-06-10 ひろりこん

産卵

腹端の産卵器を使って土中に穴を掘り、分泌物で覆いながら200個ほどの卵をまとめてやや斜めに産み付けていく。分泌物はスポンジ状で軟らかい。

参考文献

  • 2012 虫の卵ハンドブック - 書籍全体, 鈴木知之(著) 虫の卵ハンドブック. 文一総合出版. .

最終更新日:2020-06-10 ひろりこん

特徴的な行動

ショウリョウバッタはほかのバッタには見られない特徴的な飛び方をする。

はじめは低い放射線状の飛跡を描くように飛ぶが、飛翔の最後のあたりで、すっとしたに落下するように急カーブを描いて草むらや地面に降りる。どうやらそのときには、飛んでいる空中で翅を閉じてしまうようだ。

参考文献

  • 内田正吉 2008 草原で鳴くバッタたち, 大阪市立自然史博物館、大阪自然史センター(編) 鳴く虫セレクション. 東海大学出版会. 18-19.

最終更新日:2020-06-10 ひろりこん

種・分類一覧