- 解説一覧
- カネタタキ(Ornebius kanetataki)について
カネタタキ(Ornebius kanetataki)
- 【 学名 】
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Ornebius kanetataki (Matsumura, S., 1904)
基本情報
- 大きさ・重さ
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成虫体長:6.8〜11 mm
参考文献
- 加納康嗣・河合正人・市川顕彦・冨永修・村井貴史 2016 カネタタキ科, 日本直翅類学会(編) 日本産直翅類標準図鑑. 学研プラス. 268.
最終更新日:2020-06-19 鍋
- 活動時期
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8月末〜11月下旬 (南西諸島では1年中)
(奥山, 2018, p. 54)
参考文献
- 2018 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで - 書籍全体, 奥山風太郎(著) 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで. エムピージェー. .
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- 分布
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本州・四国・九州・伊豆諸島・小笠原諸島・対馬・南西諸島。国外では台湾・朝鮮半島南部・中国・東南アジアに分布。
参考文献
- 加納康嗣・河合正人・市川顕彦・冨永修・村井貴史 2016 カネタタキ科, 日本直翅類学会(編) 日本産直翅類標準図鑑. 学研プラス. 268.
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- 分類学的位置付け
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昆虫綱 バッタ目 カネタタキ上科 カネタタキ科 カネタタキ属 カネタタキ
参考文献
- 加納康嗣・河合正人・市川顕彦・冨永修・村井貴史 2016 カネタタキ科, 日本直翅類学会(編) 日本産直翅類標準図鑑. 学研プラス. 268.
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- 人間との関係
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普通種だが、樹上性で姿を見るのはなかなか難しいため、昔の人は本種の鳴き声はミノムシが鳴いていると考えていた。枕草子に登場する「鳴くミノムシ」は本種のことである。(奥山, 2018, p. 54)
参考文献
- 2018 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで - 書籍全体, 奥山風太郎(著) 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで. エムピージェー. .
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形態
- 成虫の形質
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小型で扁平。前胸背板は台形で丸い。雄の前翅は鱗状で、雌は翅を持たない。新成虫は灰褐色の鱗片に全身が覆われているが、古い個体では鱗片が脱落している。雄の前胸背後縁には細い白帯がある。雌の産卵管は直線状で後脛節より長い。
参考文献
- 加納康嗣・河合正人・市川顕彦・冨永修・村井貴史 2016 カネタタキ科, 日本直翅類学会(編) 日本産直翅類標準図鑑. 学研プラス. 268.
- 2018 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで - 書籍全体, 奥山風太郎(著) 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで. エムピージェー. .
- 山崎柄根 2008 カネタタキ, 平嶋義宏、森本桂(監修) 新訂 原色昆虫大圖鑑Ⅲ. 北隆館. 85.
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- 幼体の形質
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カネタタキ類は幼虫での識別が難しい。
参考文献
- 加納康嗣・河合正人・市川顕彦・冨永修・村井貴史 2016 カネタタキ科, 日本直翅類学会(編) 日本産直翅類標準図鑑. 学研プラス. 268.
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生態
- 成虫の生息環境
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樹上性で、林縁や公園、人家の生垣に普通に見られる。マサキなどのニシキギ科やモッコクなど常緑の低木で見かけることが多い。最盛期には公園の杭や手すりでもよく見かける。
参考文献
- 加納康嗣・河合正人・市川顕彦・冨永修・村井貴史 2016 カネタタキ科, 日本直翅類学会(編) 日本産直翅類標準図鑑. 学研プラス. 268.
- 2018 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで - 書籍全体, 奥山風太郎(著) 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで. エムピージェー. .
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- 発音(鳴き声)
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「チン・チン・チン」と鉦 (カネ) を叩くような声で鳴く。(奥山, 2018, p. 54)
参考文献
- 2018 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで - 書籍全体, 奥山風太郎(著) 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで. エムピージェー. .
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- ライフサイクル
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年1化性で、本州では秋に成虫が見られ、卵で越冬する。南西諸島では周年成虫が見られる。
参考文献
- 2018 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで - 書籍全体, 奥山風太郎(著) 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで. エムピージェー. .
- 山崎柄根 2008 カネタタキ, 平嶋義宏、森本桂(監修) 新訂 原色昆虫大圖鑑Ⅲ. 北隆館. 85.
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- 産卵
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樹幹や枝の折れ口に産卵する。(奥山, 2018, p. 54)
参考文献
- 2018 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで - 書籍全体, 奥山風太郎(著) 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで. エムピージェー. .
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関連情報
- 採集方法
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最盛期の夜に沢山の個体が鳴いている木を確認した上で、日中ビーティングで採集するのが効率的。(奥山, 2018, p. 54)
参考文献
- 2018 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで - 書籍全体, 奥山風太郎(著) 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで. エムピージェー. .
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- 飼育方法
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鉢植えの植物を入れたネットケージの中で飼育する。餌としてはプリンカップに水苔を入れ、白菜を一枚植えたもの (植込み白菜) を用意すれば良い。植物に直接ネットを被せ、鉢の土に白菜を挿したものでも飼育できる。ネットの目が粗いと脱走してしまうので注意が必要。ケージは野外に置いてもいいが、その場合アリの侵入に注意。
非常に丈夫で長生きで、飼育下では年を越すこともある。一方繁殖はやや難しい。
(奥山, 2018, pp. 54, 130)
参考文献
- 2018 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで - 書籍全体, 奥山風太郎(著) 図鑑 日本の鳴く虫 コオロギ類 キリギリス類 捕り方から飼い方まで. エムピージェー. .
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