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- ムカシトンボ(Epiophlebia superstes)について
ムカシトンボ(Epiophlebia superstes)
- 【 学名 】
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Epiophlebia superstes Selys, 1889
目次
基本情報
- 大きさ・重さ
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全長 雄 48~56 ㎜、雌 45~53 ㎜
腹長 雄 37~44 ㎜、雌 35~42 ㎜
後翅長 雄 27~32 ㎜、雌 26~32 ㎜
幼虫 17~23 ㎜ 頭幅 7~8 ㎜
参考文献
最終更新日:2020-05-10 瀬戸内味わいにぼし
- 分類学的位置付け
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ムカシトンボ科は従来ムカシトンボ亜目 Anisozygoptera とされてきたが、最近では不均翅亜目に含める論文が多い。
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形態
- 成虫の形質
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複眼は横長で銀白色~灰褐色、左右は少し離れる。
単眼の間に扇形に張り出した独特な隆起がある。
黒地に黄色の斑紋をもつ。
体色や斑紋には雌雄差や成熟過程による変化はほとんどない。
翅はいわゆる均翅類型をしているが、雄の後翅には肛角部に少し不均翅類的な張り出しの傾向がみられる。
触角はわりあい短いが、第2節が盤状を呈している。
雄の陰茎は不均翅型に似ているが単純でほぼ徳利状を呈している。
雌の産卵管はよく発達し、その先端は腹端よりほんの少し短い。
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- 幼体の形質
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触角は糸状で5節、第1節は他のいずれの節よりも短い。
体は硬く腹面は平坦で肛側板の下面に小毛塊がある。
第3~7節側面にはやすり状の発音器がある(7節のものはごく小さい)。
背棘はない。
終齢幼虫はすべて濃い赤褐色あるいは黒褐色をしている。
それ以外の若いステージの幼虫では、後頭及び前胸背板と前胸側板の上縁部、それに腹部の第5~8節の背面がクリーム色を呈し、黒白の2色に美しく染め分けられているものも見られる。
このように体色が縞状に発現している状態を未熟色と呼ぶ。
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生態
- 活動時間帯
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成熟雄は日中、源流域で岸辺の植物を覗き込むように探雌飛翔を行うほか、淀みの上などの狭い範囲でホバリングを交えた縄張り飛翔をすることもある。
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