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コヤマトンボ(Macromia amphigena)の分類 エゾトンボ科(Corduliidae)
コヤマトンボ(Macromia amphigena)の概要 Macromia

コヤマトンボ(Macromia amphigena)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Macromia amphigena Selys, 1871

基本情報

大きさ・重さ

全長 雄 67~80 ㎜、雌 69~81 ㎜
腹長 雄 45~56 ㎜、雌 46~59 ㎜
後翅長 雄 41~50 ㎜、雌 43~53 ㎜
幼虫 24~30 ㎜ 頭幅 8~9 ㎜

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最終更新日:2020-05-10 瀬戸内味わいにぼし

活動時期

4月下旬から7月末まで

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分布

北海道から九州にかけて広く分布する。

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学名の解説

種小名「amphigena」は「amphi」+「gena」で「両頬」の意。

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亜種

本州、四国、九州の個体群は原名亜種、北海道産は亜種 masaco Eda, 1976 (エゾコヤマトンボ)とされているが、DNA解析では明瞭な差がない。
朝鮮半島から中国にかけての個体は亜種 fraenata Martin, 1906 とされている。

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形態

成虫の形質

頭部と胸部が金属光沢のある青緑色で、黄色の条斑を持ち、腹部第7節の黄斑が目立つ。
近似種とは腹部第3節側面の黄色条は分断されず、頭部に黄色条が1本しかないことなどで区別できる。
雄は翅の肛角付近が淡く色づく個体が多く、雌は前後翅基部に黒褐色斑を持つ。
雌雄とも腹部第3節の黄斑は上下がつながる。
雌は成熟が進むと翅全体が褐色に煙る個体が多い。

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幼体の形質

褐色ないし暗褐色をした平たい体つきをしたヤゴで、すこぶる脚が長くアシダカグモのようである。
オキナワヤマトンボ、タイワンコヤマトンボなどコヤマトンボグループに酷似していて同定が難しいが、頭部前縁の鈍い角状をした三角突起が大きい他、下唇腮の刺毛の数や背棘の形状で区別される。
背棘は第2~10節にあるが、10節のものは稜状で痕跡的。
爪は短め。

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生態

成虫の生息環境

平地から山地の周囲に樹林のある河川。
水面の開けた池沼や湖で見られることも多い。

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幼虫の生息環境

比較的流れの緩やかな砂礫底の凹みや植物性沈積物の陰などにうずくまったり河岸の植物の際に潜んだりしているが、しばしば大湖の破砕湖岸や灌漑用のため池にも生息する。

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ライフサイクル

卵期間1~2週間程度、幼虫期間2~4年程度。
幼虫で越冬する。

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孵化・脱皮・羽化

羽化はおおむね夜間に挺水植物の茎や岸の樹木、大きな岩のオーバーハングしている面などに定位して行い、羽化し終わった新成虫は夜明けを待って近くの樹林へと飛び立っていく。

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生殖行動

雌を見つけるとつかみかかって空中で交尾態となり、高所の樹の枝に静止する。

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産卵

雌は単独で流れに沿って数メートルの範囲を往復飛翔し、間欠的に打水して産卵する。

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種・分類一覧