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- Sympetrum bacchaについて
Sympetrum baccha
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Sympetrum baccha Selys, 1884
基本情報
- 大きさ・重さ
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全長 雄 38~48 ㎜、雌 36~46 ㎜
腹長 雄 23~31 ㎜、雌 24~30 ㎜
後翅長 29~35 ㎜
幼虫 14~22 ㎜ 頭幅 5.0 ㎜内外
参考文献
最終更新日:2020-05-15 瀬戸内味わいにぼし
形態
- 成虫の形質
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翅端に褐色斑のあるアカトンボで、雄は成熟すると全身が赤化する。
雌は淡褐色だが背面が赤化する個体もいる。
雄腹部は黒色斑が目立つ。
雌雄とも胸部中央の黒条は途中で分岐して後方の黒条と融合する。
雌は腹部が褐色の個体が多いが、背面が赤みを帯びる個体もいる。
雌は眉状斑が目立つ。
参考文献
最終更新日:2020-05-15 瀬戸内味わいにぼし
- 幼体の形質
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淡褐色の地に複雑な濃色斑がある典型的なアカネ型のヤゴ。
下唇側片の斑紋は通常目立たない。
側棘は第8・9節にあるが短く、8節のものの先端は第9節後縁に届かない。
背棘は第4~8節にあるが、変異があり全くない個体もいる。
参考文献
最終更新日:2020-05-15 瀬戸内味わいにぼし
生態
- 産卵
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交尾後は連結態のまま水面を訪れ、打水または打泥産卵を行う。
単独雌による産卵もよく観察され、その場合は雄の警護飛翔をともなうことが多い。
稲の蒸散作用で直上に生じる水蒸気圧の極端な勾配を偏光で認識することができるため、秋季の水の無い水田に卵を放出することができる。
卵は球形でピンポン球のように弾み稲の根元へと落ちていくが、この産卵方法では卵は水田全体にまんべんなく散布されることとなり、翌年の孵化時、幼虫が集中分布して極端な高密度地区の出現する危険性が低くなる。
参考文献
最終更新日:2020-05-15 瀬戸内味わいにぼし