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ウスバキトンボ(Pantala flavescens)の分類 トンボ科(Libellulidae)
ウスバキトンボ(Pantala flavescens)の概要 Pantala

ウスバキトンボ(Pantala flavescens)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Pantala flavescens Fabricius, 1798

基本情報

大きさ・重さ

全長 雄 44~52 ㎜、雌 45~54 ㎜
腹長 雄 26~34 ㎜、雌 27~34 ㎜
後翅長 雄 37~42 ㎜、雌 37~43 ㎜
幼虫 22~27 ㎜ 頭幅 6~7 ㎜

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最終更新日:2020-05-13 瀬戸内味わいにぼし

活動時期

春から秋にかけて

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分布

日本全国で見られる。
世界中の熱帯、温帯地域に分布する。

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学名の解説

種小名「flavescens」は「黄色っぽくなる」の意。

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和名の解説

「薄羽黄トンボ」の意で形態的特徴から。

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別名・流通名・方言名

「セイレイ(精霊)トンボ」「ショウリョウトンボ」「ショウライ(招来)トンボ」「ボン(盆)トンボ」「ホトケトンボ」
すべてお盆の時期に多くみられることから。

「シケトンボ」
高知県。ウスバキトンボが群れると2, 3日後必ず低気圧が来て海がしけるという言い伝えから。

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人間との関係

お盆の頃によくみられることから、信心深い昔の人はこれを「ご先祖の霊がトンボにのって盂蘭盆会に里帰りされた」として大切に迎え、採ったりいじめたりすることを強く戒めた。

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形態

成虫の形質

雌雄とも薄い橙色をした中型のトンボ。
雄は成熟すると腹部背面の赤みを増す。
雌雄とも後翅の基部に橙色斑がある。
雌雄とも腹部背面に細かな斑紋がある。
複眼は大きい。

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幼体の形質

淡い茶褐色の地に複雑な濃色斑がある肌目の滑らかなヤゴ。
背棘は第2節にあるが、翅鞘に隠れて目立たない。
第10節にも背棘の痕跡がある。
第8・9節の側棘は長くて目立つ。

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地理的変異

ミトコンドリアDNAの解析では、種内の遺伝的多様性に富むが、地域による偏りは今のところ確認されていない。

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生態

成虫の生息環境

平地~山地の水田や開放的な湿地など。
植生の乏しい水辺や芝生の上などでもよく見られる。

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幼虫の生息環境

平地や丘陵地の池沼や水田、溝川。
都市公園の噴水池や学校の水泳プール、街中の貯水槽でも見られることがある。

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ライフサイクル

卵期間3日~1週間程度、幼虫期間1~2か月程度。
全国各地で一時的な発生を繰り返すが、幼虫は寒さに弱くほとんどの地域では越冬できずに死滅する。
八重山諸島では幼虫の越冬が確認されている。

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生殖行動

交尾は終始飛びながら行われ、数分間続く。

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産卵

交尾後は連結態のまま広範囲に飛び回り、間欠的に打水産卵する。
雌は単独でも産卵し、雄が警備飛翔を行うこともある。

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特徴的な行動

移動性が高く、渡りを行う。

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種・分類一覧