- 解説一覧
- ヒメジャノメ(Mycalesis gotama)について
目次
基本情報
- 亜種
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・ヒメジャノメ 名義タイプ亜種 M. g. gotama Moore, 1858 … 中国中部に分布。
・ヒメジャノメ 日本亜種 M. g. fulginia Fruhstorfer, 1911
参考文献
最終更新日:2020-05-22 鍋
- 分類学的位置付け
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昆虫綱 (Insecta) チョウ目 (Lepidoptera) タテハチョウ科 (Nymphalidae) ジャノメチョウ亜科 (Satyrinae) ジャノメチョウ族 (Satyrini) コジャノメ属 (Mycalesis) ヒメジャノメ (Mycalesis gotama)
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形態
- 成虫の形質
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中型のチョウで、表は黒褐色〜淡灰褐色。前翅に2〜3個の眼状紋がある。裏の地色は表と似るが、中央部に白線が走り、前後翅ともに眼状紋が並び、特に外中央部のやや下方にある二つが目立つ。
コジャノメと似ているが、コジャノメと比べて表裏ともに地色が淡色であること、コジャノメでは後翅表にも眼状紋があるのに対し、本種ではふつうこれがないこと、裏面中央部の白帯はコジャノメではやや紫藍色を帯びるのに対し、本種ではやや黄色を帯びることなどで区別される。またコジャノメと違って顕著な季節的変異は見られない。
色彩斑紋は雌雄で大差ないが、雌の翅形はやや丸みを帯び、翅の地色は一般的にやや淡色である。また、雄では後翅表の前縁基部近くに毛束があり、裏面中央部が大きく盛り上がる。
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生態
- 幼虫の食性
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食草はイネ科のイネ・ススキ・トキワススキ・チヂミザサ・メヒシバ・スズメノヒエ・チガヤ・アシボソ・イヌビエ・アキノエノコログサ・ササクサ・ジュズダマ・ネザサ・ミヤコザサ・カンチク・イヌムギ、カヤツリグサ科のカヤツリグサ・シラスゲ・ミヤマシラスゲ・カワラスゲ・カサスゲ・アゼナルコなど。
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- ライフサイクル
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暖地では年3〜4化で、九州北部の平地から低山地では第1化は5月中・下旬より、第2化は7月より出現し、以後11月まで発生を繰り返す。青森あたりの寒冷地では年2化で、第1化は6月中旬〜7月上旬、第2化は8月中旬〜9月上旬に出現する。幼虫は全5齢で、幼虫 (ふつう4齢、時に終齢または2〜3齢) で越冬する。
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