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ヒメジャノメ(Mycalesis gotama)の分類 Nymphalidae
ヒメジャノメ(Mycalesis gotama)の概要 Mycalesis

ヒメジャノメ(Mycalesis gotama)

【 学名 】
Mycalesis gotama Moore, 1857

基本情報

大きさ・重さ

開長:40〜50 mm
幼虫体長:約 34 mm (終齢)

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最終更新日:2020-05-22

活動時期

5月〜11月

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分布

北海道・本州・四国・九州。国外では朝鮮半島・台湾・タイ・ミャンマー・インド北東部および中国〜ベトナムに分布。

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和名の解説

和名は「小型のジャノメチョウ」という意味。

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亜種

・ヒメジャノメ 名義タイプ亜種 M. g. gotama Moore, 1858 … 中国中部に分布。
・ヒメジャノメ 日本亜種 M. g. fulginia Fruhstorfer, 1911

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分類学的位置付け

昆虫綱 (Insecta) チョウ目 (Lepidoptera) タテハチョウ科 (Nymphalidae) ジャノメチョウ亜科 (Satyrinae) ジャノメチョウ族 (Satyrini) コジャノメ属 (Mycalesis) ヒメジャノメ (Mycalesis gotama)

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形態

成虫の形質

中型のチョウで、表は黒褐色〜淡灰褐色。前翅に2〜3個の眼状紋がある。裏の地色は表と似るが、中央部に白線が走り、前後翅ともに眼状紋が並び、特に外中央部のやや下方にある二つが目立つ。
コジャノメと似ているが、コジャノメと比べて表裏ともに地色が淡色であること、コジャノメでは後翅表にも眼状紋があるのに対し、本種ではふつうこれがないこと、裏面中央部の白帯はコジャノメではやや紫藍色を帯びるのに対し、本種ではやや黄色を帯びることなどで区別される。またコジャノメと違って顕著な季節的変異は見られない。
色彩斑紋は雌雄で大差ないが、雌の翅形はやや丸みを帯び、翅の地色は一般的にやや淡色である。また、雄では後翅表の前縁基部近くに毛束があり、裏面中央部が大きく盛り上がる。

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幼体の形質

体型はやや細長い。体色は淡黄緑色のものと淡褐色のものがいる。頭部に三角形の角状突起があり、猫の顔のように見える。

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似ている種 (間違えやすい種)

コジャノメ

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生態

成虫の生息環境

平地〜低山地の明るい草地、林縁、河川堤防、公園、農地など開放的な環境を好む。

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成虫の食性

成虫は樹液に集まるほか、腐った果実や獣糞から吸汁する。訪花することは少ない。

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幼虫の食性

食草はイネ科のイネ・ススキ・トキワススキ・チヂミザサ・メヒシバ・スズメノヒエ・チガヤ・アシボソ・イヌビエ・アキノエノコログサ・ササクサ・ジュズダマ・ネザサ・ミヤコザサ・カンチク・イヌムギ、カヤツリグサ科のカヤツリグサ・シラスゲ・ミヤマシラスゲ・カワラスゲ・カサスゲ・アゼナルコなど。

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ライフサイクル

暖地では年3〜4化で、九州北部の平地から低山地では第1化は5月中・下旬より、第2化は7月より出現し、以後11月まで発生を繰り返す。青森あたりの寒冷地では年2化で、第1化は6月中旬〜7月上旬、第2化は8月中旬〜9月上旬に出現する。幼虫は全5齢で、幼虫 (ふつう4齢、時に終齢または2〜3齢) で越冬する。

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活動時間帯

早朝および朝方によく活動する。日中は一般的に不活発で日陰に静止していることが多い。

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生殖行動

交尾しながら飛翔する際は雌が雄を連行する。

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産卵

産卵は夕暮に行われ、卵は食草の葉裏に1個あるいは数個並べて産み付けられる。

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特徴的な行動

成虫は草地上を跳ねるように飛び、草の上によく止まる。

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種・分類一覧