- 解説一覧
- ヒメウラナミジャノメ(Ypthima argus)について
目次
基本情報
- 活動時期
-
4〜5月, 7〜8月, 9〜10月
(日本チョウ類保全協会, 2019, p. 279)
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋
- 分布
-
北海道・本州・四国・九州。国外では朝鮮半島、中国東北部、ロシア沿海州、中国北部、台湾に分布する。(白水, 2006, p. 255)
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋
- 生息状況
-
各地で普通に見られるチョウだが、都市部では減少してきている。(日本チョウ類保全協会, 2019, p. 279)
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋
- 亜種
-
日本産は全て名義タイプ亜種 argus とされる。(白水, 2006, p. 255)
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋
- 分類学的位置付け
-
昆虫綱 (Insecta) チョウ目 (Lepidoptera) タテハチョウ科 (Nymphalidae) ジャノメチョウ亜科 (Satyrinae) ジャノメチョウ族 (Satyrini) ウラナミジャノメ属 (Ypthima) ヒメウラナミジャノメ (Ypthima argus)
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋
形態
- 成虫の形質
-
小型。表は濃褐色で、裏は白色の波状模様と眼状紋が目立つ。ウラナミジャノメに似ているが、後翅表面の眼状紋の数が通常2つ、時に3つ〜6つであること (ウラナミジャノメは1つ) 、また後翅裏面の眼状紋の数が通常5つ、稀に6つ〜7つであること (ウラナミジャノメは3つまたは4つ) で区別される。
色彩斑紋は雌雄で大差ないが、雄に比べて雌は翅形が丸く、翅表の地色はやや淡色で、前翅表の眼状紋周囲の黄環は幅広く、眼状紋の周囲はやや広く淡色を呈することが多い。
季節的変異は顕著ではなく、春型 (第1化) は夏型に比べてやや大型であるが、色彩斑紋にはほとんど差はない。
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋
- 地理的変異
-
北海道や東北地方など寒冷地に産するものは暖地に産するものと比較して大型になり、裏面の地色はより白化する。(白水, 2006, p. 255)
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋
- 似ている種 (間違えやすい種)
-
ウラナミジャノメ
(日本チョウ類保全協会, 2019, p. 279)
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋
生態
- 成虫の生息環境
-
主に林縁、農地、河川堤防、草原、公園、湿地などの草丈の低い草地に生息している。平地〜低山地が主だが、山地でも見られる。(日本チョウ類保全協会, 2019, p. 279)
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋
- 成虫の食性
-
成虫はニガナ、カタバミ、キツネノマゴなど各種の花を訪れて吸蜜する。(日本チョウ類保全協会, 2019, p. 279)
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋
- 幼虫の食性
-
幼虫の食草はシバムギ・カモジグサ・ナガハグサ・チヂミザサ・アシボソ・シバ・ヒゲシバ・メヒシバ・ネズミガヤ・イヌビエ・ススキ・スズメノカタビラ・カモガヤ・クサヨシなどのイネ科、ショウジョウスゲ・ヒカゲスゲなどのカヤツリグサ科。
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋
- ライフサイクル
-
北海道の渡島半島では年2化、札幌市以東は基本的に年1化。東北〜中部地方の山地では年2化で、第1化は6〜7月に、第2化は8〜9月に出現する。九州地方の平地では年3〜4化で、第1化は4月中・下旬から5月、第2化は7月、第3化は8〜9月に出現し、部分的な第4化が9〜10月に見られることがある。幼虫齢数は5齢で、終齢幼虫で越冬する。(白水, 2006, p. 255)
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋
- 活動時間帯
-
日中
(日本チョウ類保全協会, 2019, p. 279)
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋
- 生殖行動
-
交尾飛翔形式は雌が雄を連行するものが多いが、雄が雌を連行していた記録もある。(白水, 2006, p. 255)
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋
- 特徴的な行動
-
日中、草地上をチョコチョコと跳ねるように低く飛翔し、葉上によく止まる。
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-22 鍋