- 解説一覧
- メスグロヒョウモン(Damora sagana)について
目次
基本情報
- 分類学的位置付け
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昆虫綱 (Insecta) チョウ目 (Lepidoptera) タテハチョウ科 (Nymphalidae) ドクチョウ亜科 (Heliconiinae) ドクチョウ族 (Heliconiini) メスグロヒョウモン属 (Damora) メスグロヒョウモン (Damora sagana)
参考文献
最終更新日:2020-05-28 鍋
形態
- 成虫の形質
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中型。色彩斑紋は雌雄で全く異なり、一見したところ別種に見える。雄の翅表は普通のヒョウモンチョウ類のように橙色の地色と黒斑のヒョウ柄模様で、前翅前縁部付近に黒斑のないやや広い橙色部があること、後翅中央の黒色縦条は細い線状であまり曲がらないこと、黒色縦条とその外側の大型黒円斑列との距離が大きく離れて、ここに広く地色の橙色部が現れることなどで他のヒョウモンチョウ類から区別される。翅裏は前後翅ともに明るい濃橙色で、後翅には1本の不明瞭な白帯があり、翅底部に近い赤褐色条は中室下端第3脈の基部に向かって走る。
一方、雌の翅表は暗褐色で青藍色の光沢を帯び、前翅には数個の白斑、後翅中央にはイチモンジチョウ類のような白帯を備える。雌の色彩斑紋は全く独特であって他に類似のものはない。
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最終更新日:2020-05-28 鍋
生態
- ライフサイクル
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年1回の発生で、暖地では6月から、寒冷地では7月から成虫が出現する。暖地ではミドリヒョウモンと同じく夏眠を行い、秋に再び活動・産卵を行う。九州では10月下旬〜11月上旬まで成虫が見られる。寒冷地では夏眠は行わず、成虫の寿命も短い。幼虫齢数は5齢で、卵または初齢幼虫で越冬する。
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最終更新日:2020-05-28 鍋