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キベリタテハ(Nymphalis antiopa)の分類 Nymphalidae
キベリタテハ(Nymphalis antiopa)の概要 ヒオドシチョウ属(Nymphalis)

キベリタテハ(Nymphalis antiopa)

【 学名 】
Nymphalis antiopa Linnaeus, 1758

基本情報

大きさ・重さ

開長:約 70 mm
幼虫体長:約 45 mm (終齢)

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最終更新日:2020-06-01

活動時期

ほぼ一年中

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分布

北海道・本州 (中部地方以北) 。国外ではサハリン・朝鮮半島・中国東北部〜ヨーロッパおよびアメリカに分布する。

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和名の解説

和名は "黄縁タテハ" の意であり、翅表外縁の黄帯に基づく。

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分類学的位置付け

昆虫綱 (Insecta) チョウ目 (Lepidoptera) タテハチョウ科 (Nymphalidae) タテハチョウ亜科
(Nymphalinae) タテハチョウ族 (Nymphalini) ヒオドシチョウ属 (Nymphalis) キベリタテハ (Nymphalis antiopa)

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最終更新日:2020-06-01

形態

成虫の形質

中型で、翅表は茶色を帯び、外縁部は黄色で縁取られ、その内側に瑠璃色に輝く斑点が列状に並ぶ。前翅前縁の翅頂寄りに二つの白斑がある。翅裏は黒褐色で、肌色の縁取りがある。越冬後の成虫では、翅表の黄色の縁取りは退色し、白く見えることも多い。近似種はおらず他種との識別は容易。
色彩斑紋は雌雄で同じで、雄は雌に比べてわずかに翅形が尖るが、外見による雌雄の判別は非常に難しい。

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幼体の形質

地色は黒色で、後胸〜第7腹節背面に朱赤色斑を持つ。全身に細長い棘状突起と無色の毛が生える。

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生態

成虫の生息環境

北海道では平地〜山地、本州では標高 1500〜2500 m 付近の広葉樹林に生息する。亜高山帯ではダケカンバ林、より標高の低い場所では渓谷沿いや疎林に見られる。

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成虫の食性

樹液や腐果、獣糞や死骸に好んで集まり吸汁するほか、湿地で吸水することも多い。

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幼虫の食性

食草はカバノキ科のダケカンバ・ウダイカンバ・シラカンバ・エゾノオオシラカンバ、ヤナギ科のオオバヤナギ・バッコヤナギ・ドロノキなど。

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ライフサイクル

年1化で、成虫で越冬する。本州中部の標高約 1500 mの産地では越冬後の母チョウは6月中旬ごろに産卵する。7月下旬ごろより羽化が始まり、8月が羽化の最盛期。越冬個体の生き残りは7月下旬ごろまで見られ、次世代の新成虫と混飛することもある。幼虫は全5齢。

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活動時間帯

日中

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生殖行動

交尾後飛翔しないという報告がある。

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産卵

卵は食樹の細枝上にリング状に固めて産み付けられる。

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特徴的な行動

成虫は日中やや敏速に飛翔し、路上・岩上・倒木上に静止することが多い。
幼虫は終齢まで群生する。

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種・分類一覧