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アカタテハ(Vanessa indica)の分類 Nymphalidae
アカタテハ(Vanessa indica)の概要 Vanessa

アカタテハ(Vanessa indica)

【 学名 】
Vanessa indica Herbst, 1794

基本情報

大きさ・重さ

開長:約 60 mm
幼虫体長:約 40 mm (終齢)

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最終更新日:2020-05-06

活動時期

ほぼ一年中

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分布

北海道・本州・四国・九州・沖縄。国外では朝鮮半島・中国東北部・インド・マデイラ・カナリア諸島に分布。

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和名の解説

「赤いタテハチョウ」の意味。

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亜種

日本産は名義タイプ亜種 indica とされる。

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分類学的位置付け

昆虫綱 (Insecta) チョウ目 (Lepidoptera) タテハチョウ科 (Nymphalidae) タテハチョウ亜科 (Nymphalinae) タテハチョウ族 (Nymphalini) アカタテハ属 (Vanessa) アカタテハ (Vanessa indica)

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形態

成虫の形質

中型のチョウ。表は黒色で、赤色〜赤桃色が一部または全体に広がり、前翅頂部付近には白斑がある。裏の前翅は表と似るが、後翅は濃褐色〜淡褐色で、褐色の地色に淡色の線が縦横に広がる特徴的な模様が見られる。季節的変異は知られていない。
よく似たヒメアカタテハとは、ヒメアカタテハでは後翅表の赤色部がほぼ全体に広がるのに対し、本種では外縁に沿って帯状になること、また後翅裏の地色がヒメアカタテハでは淡黄褐色になるのに対し、本種では暗褐色になることで区別される。
色彩斑紋は雌雄で同じで、メスはわずかに翅形が幅広いが、外見による雌雄の区別は難しい。メスの方が腹部が太い傾向にある。

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幼体の形質

地色は黒褐色で、全身に黄色の斑点と条紋、棘状突起がある。暗化した個体では棘状突起は褐色になる。

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地理的変異

国内における形態の地理的変異は知られていない。

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似ている種 (間違えやすい種)

ヒメアカタテハ

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生態

成虫の生息環境

平地〜山地の明るい草地に生息する。林縁の草地、農地の畔周辺、河川堤防、路傍など、小規模な草地でも発生し、都市部でも普通に見られる。

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成虫の食性

タンポポ類、アザミ類、リョウブなど各種の花を訪れる他、樹液や腐果にも多く集まり、地面での吸水も行う。

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幼虫の食性

幼虫の食草は主にイラクサ・ホソバイラクサ・アカソ・カラムシ・ナンバンカラムシ・ヤブマオ・カテンソウ・ラセイタソウ・オオイワガネなどのイラクサ科植物。寒冷地ではハルニレ・マンシュウニレ・オヒョウ・ケヤキなどのニレ科を食べることも多く、またアオイ科のタチアオイ、クワ科のカナムグラ・カラハナソウ・アサ・ホップ・カジノキについた例も報告されている。

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ライフサイクル

寒冷地では年2化で、第1化は7〜8月に、第2化は8〜10月に出現する。暖地では年3〜4化で、第1化は5月中旬〜6月上旬ごろより出現し、以降連続的に発生して秋季に及ぶ。幼虫は全5齢。成虫で越冬するが、暖地では幼虫で冬を越す場合もある。

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活動時間帯

日中

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生殖行動

交尾飛翔習性については報告がなく、交尾中ほとんど飛翔しないことが推定される。

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特徴的な行動

成虫は日中、草地上を敏速に飛翔する。樹幹や路上に静止することも多いが、極めて鋭敏で近づきがたい。タテハチョウ科としては珍しく、夕暮に盛んに飛翔活動を行う習性がある。オスは山頂部などに集まり、占有行動を取る。
幼虫は葉を折って柏餅状の巣を作る。

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種・分類一覧