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アカボシゴマダラ(Hestina assimilis)の分類 Nymphalidae
アカボシゴマダラ(Hestina assimilis)の概要 Hestina

アカボシゴマダラ(Hestina assimilis)

【 学名 】
Hestina assimilis Linnaeus, 1758

基本情報

大きさ・重さ

開長 約 75~85 ㎜
幼虫 約 40 ㎜

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最終更新日:2020-05-04 瀬戸内味わいにぼし

活動時期

奄美:7月
関東(外来種):5, 7, 9月

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分布

国内:奄美群島(奄美亜種)、関東地方・福島県・新潟県・静岡県・山梨県・愛知県・京都府など(外来種)
国外:ベトナム北部~大陸中国南部~東部~朝鮮半島,および済州島など周辺島嶼

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保全の取り組み

環境省レッドリスト2019 準絶滅危惧(奄美亜種)

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亜種

H. a. assimilis (Linnaeus, 1758) 名義タイプ亜種
H. a. shirakii Shirôzu, 1955 奄美亜種
H. s. formosana 台湾亜種

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人間との関係

“放蝶ゲリラ”による人為的な放蝶によって関東を中心に外来種として拡散。

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形態

成虫の形質

・奄美亜種
表の地色は黒褐色、翅脈を残して白色~淡白青色の斑紋が占める。
後翅の亜外縁に赤斑列が目立つ。
春型では白色部が広がり、赤斑がやや消えることもある。
裏は表に似るが、やや淡くなり白色が拡大する。
雌雄の色彩・斑紋はほぼ同じだが、雌は大きく横長、全体的に丸みが強い。

・原名亜種(外来種)
表裏共に地色は黒色で白斑があり、夏型では後翅の亜外縁に沿って赤斑がある。
春型は著しく白化し、後翅亜外縁の赤斑は薄くなり、通常消失する。
晩秋に羽化する個体には中間的な斑紋を示すものも見られる。
雌雄で色彩・斑紋は同様。
翅形は雌のほうが幅広い。

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幼体の形質

亜背部に計4対の突起があり、先が丸みを帯びることが多い。
尾端は完全に二又には開かない。

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似ている種 (間違えやすい種)

成虫:ゴマダラチョウ
幼虫:ゴマダラチョウ、コムラサキ、オオムラサキ

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生態

成虫の食性

・奄美亜種
腐果や樹液で吸汁し、ホルトノキへの訪花例や吸水例もある。

・原名亜種(外来種)
樹液や腐果などで吸汁し、路上で吸水も行う。

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幼虫の食性

クワノハエノキ、エノキ(ニレ科)

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ライフサイクル

幼虫越冬。
年3~4化。

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活動時間帯

日中。

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特徴的な行動

・奄美亜種
樹冠を滑空しながら飛翔し、高所の葉上に翅を開いて静止する。
雄は山頂で占有行動をとる。

・原名亜種(外来種)
樹上や林縁を緩やかに飛翔し、葉上によく静止する。

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関連情報

外来種としての影響

奄美亜種 (Hestina assimillis shirakii) を除く種アカボシゴマダラは特定外来生物(外来生物法)
在来蝶類との競合
影響を受ける在来生物:オオムラサキ・ゴマダラチョウ・テングチョウなど,幼虫期にエノキを利用する蝶類(競合)

「本州産アカボシゴマダラとゴマダラチョウの雑交実験について」(石垣, 2009)において、2種は交雑可能であることが示されている。

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種・分類一覧