- 解説一覧
- アオバセセリ(Choaspes benjaminii)について
目次
基本情報
- 亜種
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・C. b. benjaminii (Guérin-Meneville, 1843)
…名義タイプ亜種。スリランカ、南インドに分布。
・C. b. japonica (Murray, 1875)
…日本、西北ヒマラヤ、ネパール、インド北東部、中国、朝鮮半島、台湾、北ベトナム、タイ、ミャンマーに分布。
・C. b. flavens (Eliot, 1992)
…マレー半島に分布。
かつては八重山諸島産、台湾産は亜種 formosana (Fruhstorfer, 1911) とされていたが、亜種 japonica と亜種 formosana はそれぞれが春型、夏型に対応するとして japonica に統一された。
参考文献
最終更新日:2020-06-05 鍋
- 分類学的位置付け
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昆虫綱 (Insecta) チョウ目 (Lepidoptera) セセリチョウ科 (Hesperiidae) アオバセセリ亜科 (Coeliadinae) アオバセセリ属 (Choaspes) アオバセセリ (Choaspes benjaminii)
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形態
- 成虫の形質
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中型のチョウ。雌雄とも前翅表面の地色は暗い青緑色。裏面の地色は表と比較するとやや明るい緑色となる。後翅肛角部はやや突出し表裏ともに赤橙色斑をあらわす。1化よりも2化、3化の方が青色が濃い傾向にある。
斑紋における性差はわずかだが、メスでは後翅の前縁から亜外縁、外縁にかけて帯状に黒色を呈するのに対し、オスのこの部分は一様な暗青緑色になることで区別できる。また、オスは後脚脛節に長束があるが、メスではこれを欠く。
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生態
- 幼虫の食性
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幼虫はアワブキ・ヤマビワ・ミヤマハハソ・サクノキ (本土) 、ナンバンアワブキ・ヤンバルアワブキ (沖縄・八重山諸島) などアワブキ科の植物を食草とする。
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- ライフサイクル
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日本本土では通常年2回の発生で、第1化は5〜6月に、第2化は7〜8月に発生する。四国・九州の暖地では秋季10月ごろに第3化と推定される個体が見られる場合がある。奄美大島では第1化の発生は3月中・下旬〜4月からで、年4化以上と推測される。幼虫は全4〜5齢で、本土では蛹で越冬する。
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- 特徴的な行動
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飛翔は極めて敏速。オスは山頂で夕方に占有行動を行い、また林間の空地など好適な地形のところでは、同じコースを旋回して長時間飛び続ける習性がある。
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