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Parnara guttatusの分類 Hesperiidae
Parnara guttatusの概要 Parnara

Parnara guttatus

【 学名 】
Parnara guttatus Bremer & Grey, 1853

基本情報

大きさ・重さ

開長:34〜40 mm
幼虫体長:約 33 mm (終齢)

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最終更新日:2020-06-05

活動時期

4〜10月

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分布

北海道・本州・四国・九州・南西諸島。国外では中国・朝鮮半島・台湾・北インド・チトラルなどに分布する。

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亜種

・P. g. guttatus Bremer & Grey, 1853 … 名義タイプ亜種。日本・中国・朝鮮半島・台湾に分布。
・P. g. mangala (Moore, 1865) … 北インド・チトラル (パキスタンの都市) に分布。

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別名・流通名・方言名

幼虫はハマクリムシやツトムシとも言われる。

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分類学的位置付け

昆虫綱 (Insecta) チョウ目 (Lepidoptera) セセリチョウ科 (Hesperiidae) セセリチョウ亜科 (Hesperiinae) イチモンジセセリ属 (Parnara) イチモンジセセリ (Parnara guttatus)

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最終更新日:2020-06-05

人間との関係

イネの著名な害虫である。

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最終更新日:2020-06-05

形態

成虫の形質

小型のチョウ。前後翅表面の地色は黒褐色、裏面の地色は赤みを帯びた褐色である。前翅長に比べて触角が目立って短いこと (2分の1以下) 、後翅 (特に裏面) に4つの白斑列が一列に並ぶこと、裏面白斑の輪郭が鮮明であることで近似種から区別される。
雌雄の色彩斑紋はほとんど同じだが、メスはオスに比べて翅形がやや幅広く横長で、後翅表の白斑がより直線的に並ぶ傾向がある。
春型は夏型に比べてやや小型である。夏季に出現する個体と秋季に出現する個体では裏面の地色に差があり、夏に出る個体の方が地色が明るくなる。

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最終更新日:2020-06-05

蛹の形質

蛹は容易に脱落する白色蝋状物質で覆われ、近似種にある頭部の角状突起がない。

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幼体の形質

体色は淡黄緑色で、前胸背面に黒色の横細線がある。頭部は淡褐色で、黒褐色の紋様がある。

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似ている種 (間違えやすい種)

チャバネセセリ、オオチャバネセセリ、ミヤマチャバネセセリ

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最終更新日:2020-06-05

生態

成虫の生息環境

普通種であり、草原、農地、公園、河川などに広く生息している。山地〜高山でもよく見られ、都市の花壇でも見かける。

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成虫の食性

各種の花を訪れて吸蜜する。路上で吸水するほか、腐果や獣糞にも集まる。

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幼虫の食性

幼虫は主にイネ・イヌムギ・クサヨシ・エノコログサ・オヒシバ・ススキ・チガヤ・アシ・シバ・ネザサ・メダケ・メヒシバ・サトウキビなど各種のイネ科植物を食草とする。カヤツリグサ科のシラスゲも食草として記録されている。

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最終更新日:2020-06-05

ライフサイクル

本州中部以南の暖地では年3回または4回の発生で、第1化は4〜6月、第2化は7月、第3化は8〜9月に出現する。9〜10月には部分的な第4化の成虫の発生が見られる。九州南部から南西諸島にかけての高温地帯では、第1化の発生はさらに早く、年5, 6回発生すると考えられている。
移動性があり、越冬した後は世代を重ねながら北へ移動すると考えられており、秋季には南下移動も確認されている。8月下旬から9月上旬にかけてもっとも個体数が多くなり、しばしば大集団となって移動するのが観察される。幼虫で越冬し、平均気温が摂氏2℃となる線が越冬北限となる。幼虫は全5〜7齢。

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活動時間帯

日中

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最終更新日:2020-06-05

特徴的な行動

成虫は日中、敏速に飛翔する。オスは占有行動を行い、夕刻に樹木の梢などに静止し、近くを飛翔するシジミチョウ類などを追尾するのが観察される。
幼虫は葉をつづって巣を作り、その中で生活する。蛹もその巣の中から発見される。

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最終更新日:2020-06-05

種・分類一覧