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ユウマダラエダシャク(Abraxas miranda)の分類 シャクガ科(Geometridae)
ユウマダラエダシャク(Abraxas miranda)の概要 Abraxas

ユウマダラエダシャク(Abraxas miranda)

【 学名 】
Abraxas miranda Butler, 1878

基本情報

大きさ・重さ

開張 85~120 ㎜

参考文献

最終更新日:2020-05-06 瀬戸内味わいにぼし

活動時期

年1~2化、夏季に出現

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分布

北海道、本州、伊豆諸島(伊豆大島、新島、三宅島、御蔵島、八丈島)、四国、九州、対馬、種子島、屋久島、奄美大島、徳之島、沖縄島、久高島、久米島、宮古島、石垣島、西表島
国外では朝鮮半島と中国東北部に分布する。

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生息状況

北海道では、利尻島からも記録があるが、道内産地は限られており個体数も少ない。
本州以南では平地から山地まで多産する。

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亜種

屋久島以北産は名義タイプ亜種。
奄美群島以南産は亜種 aesia Prout, 1925 としてあつかう。
これらの個体群には、成虫の大きさや斑紋、雄触角の形状に加え幼虫の色彩斑紋にも違いがある。
雌雄交尾器の形態にも特定の傾向は認められるが、個体による変異がかなりみられるため両者の安定した区別点は見出されていない。

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人間との関係

マサキの害虫として知られる。

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形態

成虫の形質

大きさにかなりの個体変異が見られるが、北海道産は一般に小型。
本州以南の個体では、1化に比べ2化の個体は小さいが、あまり明確な違いが見られない地域もある。
前翅の横脈状の黒環を欠く点は、キマダラエダシャクに似るが、雌雄共に後翅前縁基部が大きく突出することで区別される。
ときに全体に白化した個体が得られる。
奄美群島以南産は大型で、外横紋列が互いに結合して帯状になり、橙色斑がより濃くより広くのびる。
雄触角の微毛がやや長い。
雄交尾器、バルバ先端は湾入し2つの突起を形成し、背縁は隆起しその腹方に鋸歯状の縁を持つ付属物がある。
奄美群島以南亜種は、この付属物が小さく鋸歯も弱い傾向がみられるが、屋久島以北亜種と変わりない個体も混在している。
雌交尾器、ラメラ・ポストバギナリスは馬蹄型で中央部は広くくぼむ。
ラメラ・アンテバギナリスの骨化は弱く後縁はほぼ直線状。
奄美群島以南亜種では、ラメラ・ポストバギナリスはやや小さく、ラメラ・アンテバギナリスの後縁は中央部でややへこむ傾向がみられるが、屋久島以北亜種と変わりない個体もいる。

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生態

成虫の生息環境

植栽されたマサキの垣根などに発生することも多く、都市部にも生息する蛾である。

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幼虫の食性

マサキ、コマユミ、ツルマサキ(以上ニシキギ科)、沖縄島では、ハリツルマサキ、マサキ、リュウキュウマユミ、ニイタカマユミ、コクテンギ(以上ニシキギ科)から幼虫が得られている。

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ライフサイクル

地域により年2~3化し、幼虫或いは蛹で越冬する。
沖縄島や西表島では、2~3月と11~12月に出現する。

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活動時間帯

夜間灯火に飛来するが、昼間、寄主植物の葉に静止したり、周囲を飛翔する姿がよく見られる。

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種・分類一覧