ヤマキチョウ(Gonepteryx maxima)の解説トップに戻る
ヤマキチョウ(Gonepteryx maxima)の分類 Pieridae
ヤマキチョウ(Gonepteryx maxima)の概要 Gonepteryx

ヤマキチョウ(Gonepteryx maxima)

【 学名 】
Gonepteryx maxima Butler, 1885

基本情報

大きさ・重さ

開長:約 60 mm
幼虫体長:40〜45 mm (終齢)

参考文献

最終更新日:2020-05-22

活動時期

ほぼ一年中

参考文献

最終更新日:2020-05-22

分布

日本では長野・山梨両県を中心とする本州中部より関東西部・西北部にわたる地域と東北地方の一部 (岩手県および青森県の東南部) に産する。国外では朝鮮半島、中国東北部、ロシア南東部、中国からヨーロッパにかけてのユーラシア大陸北部に広く分布する。

参考文献

最終更新日:2020-05-22

生息状況

環境省レッドリスト-絶滅危惧IB類
全国的に減少が著しく、農地開発や里山環境の変化によって現存する生息地は少ない。東北地方では近年記録がなく絶滅したと考えられている。

参考文献

最終更新日:2020-05-22

亜種

日本産は名義タイプ亜種 maximaとされる。

参考文献

最終更新日:2020-05-22

分類学的位置付け

昆虫綱 (Insecta) チョウ目 (Lepidoptera) シロチョウ科 (Pieridae) モンキチョウ亜科 (Coliadinae) ヤマキチョウ族 (Gonepterygini) ヤマキチョウ属 (Gonepteryx) ヤマキチョウ (Gonepteryx maxima)

参考文献

最終更新日:2020-05-22

形態

成虫の形質

中型。前翅の翅頂は尖る。翅表は雄では濃黄色、雌では黄色みのある白色で、前後翅の中央付近に橙色の小斑点がある。翅裏は黄色みのある白色。後翅裏面第7脈は他の脈と比べて特に著しく増大する。
スジボソヤマキチョウに似るが、より色調が濃いこと、前翅の突出度が弱いこと、前後翅外縁が赤桃色に縁取られることなどで見分けられる。また、スジボソヤマキチョウの越冬成虫は翅が破損し、裏面に著しい汚点を生ずることが多いが、ヤマキチョウの越冬成虫ではそのようなことはほとんどない。

参考文献

最終更新日:2020-05-22

幼体の形質

体色は緑色で、側面に向かって白くなる。気門付近から下に白色帯があり、スジボソヤマキチョウとはこの白色帯がより太いことで区別できる。

参考文献

最終更新日:2020-05-22

卵の形質

卵は産卵直後は淡黄緑色だが、しばらくすると淡黄色になる。

参考文献

最終更新日:2020-05-22

地理的変異

国内における地理的変異は認められていない。

参考文献

最終更新日:2020-05-22

似ている種 (間違えやすい種)

スジボソヤマキチョウ

参考文献

最終更新日:2020-05-22

生態

成虫の生息環境

低山地〜山地の疎林や林縁部、農地の水路沿いや採草地など明るい環境に生息する。

参考文献

最終更新日:2020-05-22

成虫の食性

成虫はアザミ類やコオニユリ、マツムシソウなど各種の花を訪れ吸蜜する。春は湿地に群がって吸水することも多い。

参考文献

最終更新日:2020-05-22

幼虫の食性

幼虫の食草はクロウメモドキ科のクロツバラ。

参考文献

最終更新日:2020-05-22

ライフサイクル

年1化で、スジボソヤマキチョウよりやや遅く、7〜8月に成虫が羽化する。成虫は発生後比較的短期間で活動を休止して越冬し、越冬後の5月中旬〜6月中旬に産卵する。幼虫齢数は5齢。

参考文献

最終更新日:2020-05-22

活動時間帯

日中

参考文献

最終更新日:2020-05-22

産卵

卵は食樹の葉に産み付けられることが多い。

参考文献

最終更新日:2020-05-22

特徴的な行動

成虫は日中緩やかに飛翔し、各種の花を訪れる。

参考文献

最終更新日:2020-05-22

種・分類一覧