- 解説一覧
- キアゲハ(Papilio machaon)について
目次
基本情報
- 活動時期
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5〜8月 (北海道)
3月〜秋季 (九州)
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-01 鍋
- 分布
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北海道・本州・四国・九州。世界的にはヨーロッパから極東アジアにわたるユーラシア大陸の寒帯から暖帯に広く分布し、また北アメリカ大陸北部にも産する。
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
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- 亜種
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日本産は亜種 hippocrates (C. & R. Felder, 1864) とされる。(白水, 2006, p. 31)
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-01 鍋
- 分類学的位置付け
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昆虫綱 (Insecta) チョウ目 (Lepidoptera) アゲハチョウ科 (Papilionidae) アゲハチョウ亜科 (Papilioninae) アゲハチョウ族 (Papilionini) アゲハチョウ属 (Papilio) キアゲハ (Papilio machaon)
(白水, 2006, p. 13)
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-01 鍋
形態
- 成虫の形質
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大型のチョウ。表は黄白色〜黄色で、翅脈に沿って黒色の模様が見られ、後翅には亜外縁に青色の斑紋列があり、肛角部に橙〜赤色の斑紋がある。よく似たナミアゲハとは前翅基部が幅広く黒色部で埋められることで区別される。
季節による翅斑の差異は顕著で、春型では後翅の黒色帯は幅狭いが、夏型でははるかに幅広くなる。春型では雌雄の翅形および色彩斑紋はほぼ同じであるが、夏型では雌雄の差が顕著で、雌は地色の黄色部の色彩が淡く、翅 (特に後翅) 基部の黒色鱗が強く発達し、また黄色部に黒鱗を粗布することが多い。
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
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- 幼体の形質
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1〜3齢は鳥の糞状で、4〜5齢では特有の色彩を表し、特に5齢 (終齢) 幼虫は黒と緑の縞模様に橙赤色斑点を備えて美しい。臭角は橙色。
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
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- 地理的変異
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地理的変異の報告はない。(白水, 2006, p. 31)
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-01 鍋
- 似ている種 (間違えやすい種)
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アゲハ (白水, 2006, p. 30)
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
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生態
- 成虫の生息環境
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平地〜山地の明るい草原。都市部の公園や人家、丘陵地の農地などから山地の草原や湿地に見られる。(日本チョウ類保全協会, 2019, p. 67)
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
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- 成虫の食性
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ツツジ類、アザミ類など各種の花に集まり、蜜を吸う。夏型の雄は吸水も行うが、吸水性は弱い。
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
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- 幼虫の食性
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ニンジン・ノダケ・ミツバ・ハナウド・シシウド・セリ・ハマボウフウ・トウキ・ヤブジラミ・イワミツバ・パセリ・セロリなど各種のセリ科植物が主な食草であるが、キハダ・サンショウ・カラスザンショウ・コクサギ・カラタチ・ミカン類などのミカン科植物や、ギョリュウ (ギョリュウ科) 、フジアザミ・コスモス・ベニバナボロギク (キク科) を野外で食べた例も知られている。(白水, 2006, p. 31)
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
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- ライフサイクル
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北海道あたりの寒冷地では年2化であり、第1化の春型は5〜6月に、第2化の夏型は7〜8月に出現する。九州あたりの暖地では年3〜4化であり、第1化は3〜4月に、第2化は6〜7月に出現、以降秋季まで発生を繰り返すと考えられる。幼虫は5齢が終齢で、蛹で越冬する。
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
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- 活動時間帯
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日中 (日本チョウ類保全協会, 2019, p. 67)
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
最終更新日:2020-05-01 鍋
- 生殖行動
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交尾しながら飛翔する際は、雌が飛んで雄を連行する。(白水, 2006, p. 31)
参考文献
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-01 鍋
- 特徴的な行動
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日中、日当たりの良い草地上をやや敏速に飛翔する。雄は特に山頂に集まり、草上や地面に静止して占有行動を取る習性が強い。
参考文献
- 2019 フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ - 書籍全体, 日本チョウ類保全協会(編) フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ. 誠文堂新光社. .
- 2006 日本産蝶類標準図鑑 - 書籍全体, 白水隆(著) 日本産蝶類標準図鑑. 学習研究社. .
最終更新日:2020-05-01 鍋