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ヒメシロチョウ(Leptidea amurensis)の分類 Pieridae
ヒメシロチョウ(Leptidea amurensis)の概要 Leptidea

ヒメシロチョウ(Leptidea amurensis)

【 学名 】
Leptidea amurensis (Ménétriés, 1859)

基本情報

大きさ・重さ

開長:40〜50 mm
幼虫体長:20〜24 mm (終齢)

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最終更新日:2020-05-22

活動時期

4〜9月

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分布

北海道・本州・九州。北海道では道内でも温暖な地域に多い。国外ではロシア南東部〜アルタイ山脈、朝鮮半島、中国などに分布。

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生息状況

環境省レッドリスト-絶滅危惧IB類
本州では東北から中部地方に渡って分布は広いが、一般に局地的。ただし産地においては群生することも稀ではない。全国的に草原環境の減少や河川堤防の整備などによって減少傾向が著しい。中国地方では広島県庄原市に隔離された個体群が見られたが、1990年代後半には絶滅した。

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保全の取り組み

広島県では野生生物の種の保護に関する条例に基づき、許可なく採集は禁止されている。

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亜種

・L. a. amurensis (Ménétriès, 1858) … 名義タイプ亜種。九州地方およびユーラシア大陸に分布する。
・L. a. vibilia (Janson, 1878) … 北海道・本州に分布する。

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分類学的位置付け

昆虫綱 (Insecta) チョウ目 (Lepidoptera) シロチョウ科 (Pieridae) トンボシロチョウ亜科 (Dismorphiinae) ヒメシロチョウ族 (Leptideini) ヒメシロチョウ属 (Leptidea) ヒメシロチョウ (Leptidea amurensis)

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形態

成虫の形質

小型。翅形が横長なのが特徴。季節的変異を示し、春型 (第1化) では翅の地色は灰白色で、翅表前翅端の黒斑は発達が悪く、特に雌ではほとんど消失する。翅裏では前翅端部と後翅全面はやや黄色を帯びる。後翅には翅底より中室後縁を通り第5脈上を走る直線状をなす暗色条がある。夏型では翅表の地色は白色で、雄の翅表前翅端の黒斑は強く発達して明瞭になるが、雌ではこの黒斑の発達がきわめて弱い。後翅裏面は春型と違いほとんど白色で、春型にある暗色条はほぼ消失する。
雌雄の区別に関しては、同一の季節型ごとに比較した場合、翅形は雌の方が幅広く丸みを帯びること、前述のように前翅端の黒斑は雄の方が発達することで区別される。
エゾヒメシロチョウに似るが、本種の方が翅形が細長く、前翅の翅頂部がより突出すること、また同じ性、同じ季節型で比較した場合、本種の方が前翅端の黒斑が発達する (特に夏型で顕著) ことで区別される。

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蛹の形質

蛹は長い頭部突起を持つ。

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幼体の形質

幼虫は細長い体型の青虫。体色は黄緑色〜緑色で、背線は緑色、気門線は鮮やかな黄色になる。エゾヒメシロチョウとは体色や頭部短毛の長さ等で区別される。

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似ている種 (間違えやすい種)

エゾヒメシロチョウ

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生態

成虫の生息環境

平地〜山地の、年に数回程度の草刈りがされるような丈の低い草原に生息している。東北地方では河川堤防、中部地方では田畑の土手に見られることが多い。

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成虫の食性

ナンテンハギやツルフジバカマなど各種の花を訪れて吸蜜する。雄は吸水性もあり、湿地に集団を形成する姿も見られる。

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幼虫の食性

幼虫の食草はマメ科のツルフジバカマ・カラスノエンドウ・ビロードクサフジ。北海道ではツルフジバカマのみを食草としている。

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ライフサイクル

ふつう年3化で、第1化 (春型) は4月中旬〜5月下旬 (早いところでは4月上旬から) 、第2化 (夏型) は6月下旬〜8月上旬、第3化 (夏型) は8月中旬〜9月下旬に出現する。岐阜県高山市では第4化が見られたこともある。幼虫齢数はシロチョウ科としては例外的に4齢で、蛹で越冬する。

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活動時間帯

日中

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生殖行動

雄が口吻を伸ばして、口吻と触角を振りながら雌に合図するという独特な求愛行動をとる。

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特徴的な行動

成虫は日中、草地上を緩やかに飛翔する。

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種・分類一覧