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ゴイシシジミ(Taraka hamada)の分類 シジミチョウ科(Lycaenidae)
ゴイシシジミ(Taraka hamada)の概要 Taraka

ゴイシシジミ(Taraka hamada)

【 学名 】
Taraka hamada (Druce, 1875)

基本情報

大きさ・重さ

開長:24〜30 mm
幼虫体長:約 10 mm (終齢)

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最終更新日:2020-06-02

活動時期

5〜10月

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分布

北海道・本州・四国・九州 (屋久島以北) 。国外では朝鮮半島、台湾、中国、ベトナム、ラオス、ミャンマー、タイ、インド、マレー半島、スマトラ島、ジャワ島に分布する。

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生息状況

稀な種ではないが、発生地は一般的に局所的で、生息場所では群生することが多い。各種開発により、都市近郊では生息地が減少している。

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和名の解説

和名は裏面全体に碁石状の黒斑を配列することに基づく。

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亜種

・T. h. hamada (H. Druce, 1875)
…名義タイプ亜種。日本産も全て hamada とされる。

・T. h. isona Fruhstorfer, 1922
…中国南部および海南に分布。

・T. h. thalaba Matsumura, 1927
…台湾に分布。

・T. h. mendesia Fruhstorfer, 1918
…シッキム、アッサム、インドシナ半島、マレー半島、ボルネオ島、スマトラ島などに分布。

・T. h. nivata Fruhstorfer, 1918
…ジャワ島に分布。

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分類学的位置付け

昆虫綱 (Insecta) チョウ目 (Lepidoptera) シジミチョウ科 (Lycaenidae) アシナガシジミ亜科 (Miletinae) アシナガシジミ族 (Miletini) ゴイシシジミ属 (Taraka) ゴイシシジミ (Taraka hamada)

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形態

成虫の形質

小型。翅表は黒褐色で、しばしば前翅の中央部に白斑があらわれる。裏は白色で、和名の由来ともなる碁石状の黒斑が全体に散らばる。この特異な斑紋により、近似種との識別は容易。
雌雄で色彩斑紋は大差ないが、雌は翅形が目立って丸く、特に前翅の外縁は強く丸みを帯びる (雄ではここは直線に近く、翅端は尖る) ので、雌雄の識別は容易。また、前翅表面中央部の白斑は雌でより顕著である。
春季に発生する第1化は第2化およびそれ以降のものに比べて大型であるが、それ以外に季節的変異は認められない。

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幼体の形質

幼虫は白色で、黒斑が列状にある。胴部に細い毛が、外周には長毛がある。アブラムシからとったロウ状白粉を体全体に付着させている。

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地理的変異

地域変異は顕著ではないが、本州中部の山地帯に産するものは暖地産のものに比べて大型である。また、北海道や本州北部などの寒冷地に産する雌は前翅表にやや顕著な白斑をあらわすことが多い。また対馬産の裏面黒斑は、他産地のものと比べて淡色であると言われる。

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生態

成虫の生息環境

平地〜山地のタケ・ササ類が生える林内や林道、神社や人家裏の竹林など、やや暗い環境を好む。

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成虫の食性

成虫はアブラムシの分泌物を吸う。

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幼虫の食性

幼虫は日本産チョウ類では唯一純肉食性であり、タケ・ササ類につくササコナフキツノアブラムシ、タケノアブラムシ、ササヒゲマダラアブラムシなどを捕食する。北海道では、イタドリオオアブラムシの寄生したイタドリに産卵が観察されており、稀に双子葉植物につくアブラムシが餌になることもあると思われる。

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ライフサイクル

北海道あたりでは年3回 (6月下旬、8月上旬〜9月、9月末〜10月) の発生。九州あたりの暖地では年4〜5化で、第1化は5月上旬ごろより出現し、晩秋まで発生を繰り返すが、特に夏から秋にかけて個体数が多い。年によって個体数の変動が著しく、これは幼虫の餌となるササコナフキツノアブラムシの発生量と関係しているものと思われる。幼虫齢数は4齢で、2〜3齢幼虫で越冬する。

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活動時間帯

活動は午後から夕方にかけて活発になる。

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生殖行動

交尾飛翔形式は雄が雌を連行するもの、雌が雄を連行するもの、雌雄交替飛翔の記録がある。

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特徴的な行動

成虫は薄暗い林内や林縁部を緩やかに飛翔する。
若齢幼虫は葉裏のアブラムシが集合する床下に糸を吐いて膜状の巣を作り、その中に潜む。

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種・分類一覧