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ウド(Aralia cordata)の分類 Araliaceae
ウド(Aralia cordata)の概要 Aralia

ウド(Aralia cordata)

【 学名 】
Aralia cordata Thunb.

基本情報

花期

8月~9月

参考文献

  • 八田洋章 1997 ウド, 八尋洲東(編) 植物の世界3,種子植物 双子葉類3. 朝日新聞社. 130₋131.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

分布

日本全土、朝鮮半島、中国に分布する。

参考文献

  • 八田洋章 1997 ウド, 八尋洲東(編) 植物の世界3,種子植物 双子葉類3. 朝日新聞社. 130₋131.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

分類学的位置付け

ウコギ科

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ウド, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 29.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

人間との関係

「山でうんまいもんオケラにトトキ、まだうんまいもんウド、ワラビ」と都々逸で歌われたように、ウドは独特の香りと風味をもち、古くから山菜や薬草として親しまれてきた。

作物としての栽培も盛んで、茎を軟化させて食べる茎菜類の1種である。

いくつかの品種群が分化しており、また栽培の技術も進んで、1年中賞味できるが、普通は秋の終わりごろ地上部の枯れた株の上に 50 cmくらい盛り土し、4~5月ごろ長さ 65 cmほどに伸びた真っ白いもやし状の若い根茎を収穫する。

サラダ、酢味噌和え、煮物などにして食べる。てんぷらにも好適である。

「吉野椀 短冊独活に桜鯛」晩春から初夏の季節感にあふれるこの川柳。黒塗りの上に宋うるしで花鳥をあしらった吉野塗のおわん、ふたをとるとウドの香りが鼻をつくというものだが、独活と書いてウドと読ませている。

また多くの本草書にも、この字のほかに土当帰を使っているが、現在では、これは誤りであるとされている。

独活はセリ科のシシウドと、中国産ハナウドの一種の根、土当帰は中国産セリ科のシシウド属の一種の根とされており、いずれもウコギ科ではない。セリ科の多年草の根である。

いまのところ、ウドの漢字名ははっきりしていない。

ウドは野生が多いが、一般に八百屋の店頭に出るのは、温度25℃くらいの室で軟化栽培したものである。野生も栽培種もウドに変わりはない。

『本朝食鑑』(1697)には、「高さ4~5尺、あるいは7~8尺より1丈余り伸びたときは食べてはいけない」と記してあるが、ウドの大木のたとえではないが、まずくて食べられないということもあろう。

ウドは香気と歯ざわりにその生命がある。新鮮なものの皮をむき、適当に切って塩少量加えた水でアク抜きしてから、酢の物や塩をつけて生で食べる。

【成分】
ジテルペンアルデヒドのほかアミノ酸、タンニンなどが含まれている。

【薬効と用い方】
頭痛、めまい、歯痛に用いられる。よく乾燥した根茎を1日 15 g、水 400 ㏄で半量にまで煎じて、1日3回に分けて服用する。食前、食後どちらに飲んでもよい。

参考文献

  • 八田洋章 1997 ウド, 八尋洲東(編) 植物の世界3,種子植物 双子葉類3. 朝日新聞社. 130₋131.
  • 伊澤一男 1998 ウド, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 487.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

形態

葉の形質

葉は長柄について互生し、2回羽状複葉で、小葉は卵形~楕円形をしている。

先は尖り、へりは歯状に細かく切れ込み、表面には細毛がある。長さは 0.5~1 mである。

参考文献

  • 八田洋章 1997 ウド, 八尋洲東(編) 植物の世界3,種子植物 双子葉類3. 朝日新聞社. 130₋131.
  • 伊沢凡人 1980 ウド, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 29.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

茎(幹)の形質

根茎はふくらみ香りがあり、茎は円柱状中実で毛があり、若いうちは香るが、しまいには木質化する。高さは 1~1.5 mになる。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ウド, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 29.
  • 山田卓三 1992 ウド, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 192.

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花の形質

茎の上部からのびた長い軸に、だいたい総状に花序がつき、1花序は散形球状で淡緑色である。上部は両性花、下部は雄花となる。

花弁5、雌蕊5、下位子房、花柱5、下位子房、花柱5である。

参考文献

  • 八田洋章 1997 ウド, 八尋洲東(編) 植物の世界3,種子植物 双子葉類3. 朝日新聞社. 130₋131.
  • 伊沢凡人 1980 ウド, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 29.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

果実の形質

果実は卵状球形で直径 3 cmほど、秋に紫黒色に熟す。

参考文献

  • 八田洋章 1997 ウド, 八尋洲東(編) 植物の世界3,種子植物 双子葉類3. 朝日新聞社. 130₋131.
  • 伊沢凡人 1980 ウド, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 29.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

生態

生育環境

日の差し込む野や丘陵疎林下に生息する。

谷沿いなどのやや湿った草地や崩壊地に多く、ときに群生する。

参考文献

  • 八田洋章 1997 ウド, 八尋洲東(編) 植物の世界3,種子植物 双子葉類3. 朝日新聞社. 130₋131.
  • 伊沢凡人 1980 ウド, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 29.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

関連情報

栽培方法

ウドは古くは盛り土軟化法といって、秋から冬に盛り土し、そこから頭を出したところで掘り出して収穫していた。

また芽の出る前にもみがらなどをかぶせ、軟化栽培していたが、現在は温度25℃くらいの室で軟化栽培している。

【採取時期】
秋に野生のウドの根茎を掘り取り、水洗いしてから薄く切片状にして、初め3~4日は日干しする。そのあとで風通しのよい所で陰干しして、乾燥させる。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ウド, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 29.
  • 山田卓三 1992 ウド, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 192.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

その他

東京、埼玉、千葉、群馬、愛知など、大都市周辺が主産地となっている。

参考文献

  • 八田洋章 1997 ウド, 八尋洲東(編) 植物の世界3,種子植物 双子葉類3. 朝日新聞社. 130₋131.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

種・分類一覧