- 解説一覧
- シラン(Bletilla striata)について
シラン(Bletilla striata)
【環境省】現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
- 【 学名 】
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Bletilla striata (Thunb.) Rchb.f.
基本情報
- 分布
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本州の関東地方以西から南西諸島、台湾、中国西南部の雲南・四川両省に分布する。
参考文献
- 西村悟郎 1997 シラン, 菅原敬(著) 植物の世界9,種子植物 双子葉類9 単子葉類1. 朝日新聞社. 178₋180.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- 和名の解説
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和名「紫蘭」は紅紫色の花の色に由来する。
参考文献
- 山田卓三 1992 シラン, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 374.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- 別名・方言名
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方言名:イモラン、シュロラン、ムイラン、シュウラン、セイタガ、ベニラン
参考文献
- 山田卓三 1992 シラン, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 374.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- 人間との関係
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ベニランの名で親しまれ、花壇に植えられたり、切花としても広く知られており、幸田露伴も作品の中で、シランについて詳細に著している。
名古屋地方では七宝細工の接着剤にするため栽培している。
参考文献
- 山田卓三 1992 シラン, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 374.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
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葉は茎の下部から5~6枚互生し長楕円形、先の方は垂れ、縦に平行脈がたくさん走り、質は硬く、葉柄は鞘となって重なる。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 シラン, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 277.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- 茎(幹)の形質
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4月頃偽鱗茎の側芽が成長し始め、茎は 40~50 cmぐらいで直上する。地下の鱗茎は扁圧された球状である。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 シラン, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 277.
- 西村悟郎 1997 シラン, 菅原敬(著) 植物の世界9,種子植物 双子葉類9 単子葉類1. 朝日新聞社. 178₋180.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- 根の形質
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根は鱗茎の下面から出ており、中は白色多肉質、表面上部の中央には茎の跡があり、そのまわりには輪状に葉柄の跡があって、巻貝の殻に似る。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 シラン, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 277.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- 花の形質
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茎頂に直径約 4 cmの花を6~7個ほど、まばらに総状に花柄でつき紅紫色である。花被片5は半開し、狭楕円形で先はとがり、唇弁は色がうすく倒卵状広楕円形で3中裂する。
側裂片は芯柱を巻いており、中央裂片はほぼ円形で、内面に5本の隆起線があって、へりは小さく波をうつ。苞葉は開花に先立ち、1枚ずつ落ちる。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 シラン, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 277.
- 西村悟郎 1997 シラン, 菅原敬(著) 植物の世界9,種子植物 双子葉類9 単子葉類1. 朝日新聞社. 178₋180.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- 果実の形質
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果実はほぼ紡錘状で縦に中腹がわれ、なかに粉末状の種子がたくさんあるが、繁殖は鱗茎である。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 シラン, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 277.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
生態
- 生育環境
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日のあたる湿原または崖上などに生える。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 シラン, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 277.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン
- その他生態
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日なたでも日陰でも一度植えてしまえば、後は放っておいてもよく育つ丈夫な植物である。
参考文献
- 西村悟郎 1997 シラン, 菅原敬(著) 植物の世界9,種子植物 双子葉類9 単子葉類1. 朝日新聞社. 178₋180.
最終更新日:2020-05-26 ハリリセンボン