- 解説一覧
- クサギ(Clerodendrum trichotomum)について
目次
基本情報
- 別名・方言名
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クサギリ、クサギナ/トンノキ(青森、岩手、秋田、富山)、トーゴロノキ(埼玉)、アマギ(福井、京都)、アマクサツ(鹿児島)/ソコニ(アイヌ)
参考文献
最終更新日:2020-04-27 キノボリトカゲ
- 人間との関係
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果実のついた枝は生花材料、若葉はゆでて食用となる。果実は「常山の実」と呼ばれ、古くは青緑色の染料に用いた。
中医方で若枝および葉(臭梧桐)を、高血圧、偏頭痛、マラリア、下痢、痔などに用いる。茎葉の煎液はリュウマチ、高血圧症に、根皮の煎液は利尿に用いる。
季題は「秋」で「行き過ぎて常山の花の匂ひけり 富安風生」などの句がある。
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最終更新日:2020-04-27 キノボリトカゲ
形態
- 葉の形質
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葉は対生、有柄で、広卵形、三角状卵形、漸鋭尖頭、基部は円形または心臓形、全縁または不明瞭な鈍きょ歯がある。
下面は脈上に軟毛があり、主脈の基部にそって不明瞭な腺点がある。
葉身の長さ 8~12 ㎝、幅 3~10 ㎝、葉柄は長く 6~12 ㎝。葉には強い臭気があり、和名のもとになっている。
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- 茎(幹)の形質
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樹皮には割れ目形の皮目があり、多くの枝を分かち、樹形は不整形となる。樹皮は暗灰色、小枝には初め帯褐色または白色の軟毛がある。
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最終更新日:2020-04-27 キノボリトカゲ
- 花の形質
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枝端に集散花序を形成して多数の白色花をつける。花には蜜と香りがあり、アゲハチョウ類がよく飛来する。
がくは帯紅色、卵円形、先は5深裂、花筒は細長く 2~2.5 ㎝。舷部は5片に分かれ、紅色の4個の雄しべと1個の雌しべは花冠より外に超出する。
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