- 解説一覧
- ヘクソカズラ(Paederia foetida)について
基本情報
- 別名・方言名
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ヤイトバナ(花芯の赤味を灸[やいと]のあとに見立てたもの)、サオトメバナ(早乙女花。花のかわいらしさから)、ヒョウソカズラ/ウマクワズ(千葉)、クソネジラ(東京、三宅島)、シラミコロシ(長野)、ラッパクサ(和歌山)、ヘクサンボ(高知)、テングサノハナ(宮崎、鹿児島)
参考文献
最終更新日:2020-05-14 キノボリトカゲ
- 人間との関係
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よく熟した果実をつぶし、ハンドクリームに混ぜてしもやけに用いる。
ごくふつうに見られる植物だがその臭気のためか『万葉集』に詠まれるのはただ一句のみ。
「皀莢に延ひおほとれる屎葛絶ゆることなかう宮仕へせむ」(16・3855・高宮王)。
万葉の頃はクソカズラと呼ばれていたが、後に「屁」もつけ加えられた。
「屁糞葛も花盛り」はどんな娘でも年ごろにはそれなりに魅力があるという意味の諺。
中国では全草(白鶏屎藤)が薬用(黄疸、下痢、消化不良など)にされる。
また観賞用に栽培されることもある。インドネシアでは全草を Sembukan と称し、駆風剤とする。
季題は「夏」。「名をへくそかづらといふ花ざかり 虚子」の句がある。
参考文献
最終更新日:2020-05-14 キノボリトカゲ
形態
- 葉の形質
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葉は有柄で対生する。
葉身は楕円形または細長い卵形で先はとがり、基部は心臓形もしくは円形で長さ 4~10 ㎝、幅 1~7 ㎝、茎とともにやや毛があり、悪臭がある。
葉柄の間には三角形で先のとがる托葉がある。
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最終更新日:2020-05-14 キノボリトカゲ
- 花の形質
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葉のつけ根や茎の先から集散花序を出し、多数の花をつける。花には短い花柄がある。
がくは短く、斜開する。花冠は太い筒形で長さ 1 ㎝程、灰白色で内面は中央が紅紫色となり、先は5裂する。
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