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ヘクソカズラ(Paederia foetida)の分類 Rubiaceae
ヘクソカズラ(Paederia foetida)の概要 Paederia

ヘクソカズラ(Paederia foetida)

【 学名 】
Paederia foetida L.

基本情報

草丈・樹高

・つるの長さ:時に 10 mにも達する
・幹径:1.5 ㎝

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最終更新日:2020-05-14 キノボリトカゲ

生活形

・広葉樹、落葉つる性植物

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花期

8~9月

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分布

北海道、本州、四国、九州、沖縄、朝鮮半島、中国、台湾、フィリピンに分布している。

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学名の解説

属名 Paederia はラテン語の悪臭の意味。種小名 scandens は攀縁の、という意味である。

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和名の解説

和名は屁糞蔓または屁臭蔓で、全体に悪臭があることによる。

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別名・方言名

ヤイトバナ(花芯の赤味を灸[やいと]のあとに見立てたもの)、サオトメバナ(早乙女花。花のかわいらしさから)、ヒョウソカズラ/ウマクワズ(千葉)、クソネジラ(東京、三宅島)、シラミコロシ(長野)、ラッパクサ(和歌山)、ヘクサンボ(高知)、テングサノハナ(宮崎、鹿児島)

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分類学的位置付け

アカネ科 ヘクソカズラ属

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人間との関係

よく熟した果実をつぶし、ハンドクリームに混ぜてしもやけに用いる。

ごくふつうに見られる植物だがその臭気のためか『万葉集』に詠まれるのはただ一句のみ。

「皀莢に延ひおほとれる屎葛絶ゆることなかう宮仕へせむ」(16・3855・高宮王)。

万葉の頃はクソカズラと呼ばれていたが、後に「屁」もつけ加えられた。

「屁糞葛も花盛り」はどんな娘でも年ごろにはそれなりに魅力があるという意味の諺。

中国では全草(白鶏屎藤)が薬用(黄疸、下痢、消化不良など)にされる。

また観賞用に栽培されることもある。インドネシアでは全草を Sembukan と称し、駆風剤とする。

季題は「夏」。「名をへくそかづらといふ花ざかり 虚子」の句がある。

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形態

葉の形質

葉は有柄で対生する。

葉身は楕円形または細長い卵形で先はとがり、基部は心臓形もしくは円形で長さ 4~10 ㎝、幅 1~7 ㎝、茎とともにやや毛があり、悪臭がある。

葉柄の間には三角形で先のとがる托葉がある。

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茎(幹)の形質

茎は左巻きで長くのび、他物にからみついて繁茂する。

草本のように見えるが基部はしばしば木質となっている。

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花の形質

葉のつけ根や茎の先から集散花序を出し、多数の花をつける。花には短い花柄がある。

がくは短く、斜開する。花冠は太い筒形で長さ 1 ㎝程、灰白色で内面は中央が紅紫色となり、先は5裂する。

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果実の形質

果実は径 0.6 ㎝ぐらい、黄褐色に熟す。熟すと乾き、冬になって葉が落ちたあとも茎についている。

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生態

生育環境

山地や野原のやぶ、河川や道のそばなど、どこにでも普通に生えている。

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種・分類一覧