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カシワ(Quercus dentata)の分類 Fagaceae
カシワ(Quercus dentata)の概要 Quercus

カシワ(Quercus dentata)

【 学名 】
Quercus dentata Thunb.

基本情報

草丈・樹高

・樹高:17 m
・幹径:60 ㎝

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最終更新日:2020-05-13 キノボリトカゲ

生活形

・広葉樹、落葉高木

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花期

5月頃

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分布

北海道、本州、四国、九州、南千島、沿海州、中国、朝鮮、台湾に分布。

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学名の解説

属名はケルト語の「良質の quer」+「材木 cuez」から。種小名 dentata は牙歯のある、の意味。

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亜種・変種・品種

ハゴロモガシワ

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別名・方言名

カシワギ、モチガシワ/コム二(アイヌ)

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分類学的位置付け

ブナ科 コナラ属

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花言葉

自由

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人間との関係

葉は5月の節句に食べる柏餅でなじみ深い。若葉を蒸して乾燥させ、柏餅を包むのに使う。

材は土台、船材、定規、樽などに、樹皮はタンニンを多く含み、鞣皮材や、樺色、黒色の染料に用いる。

古くは木の葉に食物を盛ったが、カシワの葉がとくに多用されたことから「カシワ」は食物を盛る器として使われる木の総称でもある。

『万葉集』には確実にカシワを指すと考えられる歌が3例見られる。「秋柏潤和川辺の小竹の芽の人には忍び君に堪へなくに」(11・2478・人麻呂)など。

西行法師の『山家集』には「花のりを柏につつむしなの梨は緑なれどもあかしのみと見ゆ」とあり、カシワの葉を日常生活に用いていたことがうかがい知れる。

伊勢神宮の神事の一つに、カシワの葉を水に流し、浮かんで流れると吉、沈むと凶とする占いがある。

柏の葉を図案化した紋所に、三つ柏、抱き柏、丸に土佐柏、結び柏、丸三柏などがある。

サクサン(柞蚕)の飼育にも利用される。

また樹皮(槲皮)はタンニンを含み、皮なめしなどに使われ、中医方で下痢、下血などに、葉(樹葉)は吐血、血痢に、種子(槲実仁)も下痢に使われる。

材は硬く、建築材や枕木、器具材などに使われる。果実は渋抜きをして食用にされ、また炒ってコーヒーの代用にした。

季題は「夏」「秋」。

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形態

葉の形質

葉は互生、枝先には束生し、有柄。

葉身は大きく、長さ 10~30 ㎝、幅 6~18 ㎝、倒卵状長楕円形、鈍頭、基部はくさび形に狭くなり、縁に深い波状鈍いきょ歯がある。

上面濃緑色、初め星状毛が密生し、しだいに減少、裏面はやや灰白色で、褐色や黒色の小腺点が散在。短毛と星状毛が密生する。

側脈は8~12対。葉質厚く、冬に枯れても落ちないで残る。若芽の頃に落ちる。

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茎(幹)の形質

幹や枝は太く樹形は粗大。樹皮は灰黒褐色で深く裂ける。若枝は淡い褐色で軟毛が密生し、縦に溝がある。

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花の形質

雌雄同株。雄花序は新枝の基部から下垂し、10 ㎝ぐらい。雌花は新枝の先につく。

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果実の形質

果実はどんぐりで、殻斗は椀形、堅果の半ば以上を包み、ほとんど無柄。鱗片は外反する。

堅果は球形、長さ 1.5~2 ㎝、先端に花柱が残る。

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芽生え・幼木の形質

冬芽は大きく、卵状長楕円形、鱗片は十字対生し、20~25枚の芽鱗に包まれる。

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生態

生育環境

日当たりのよい山野に自生し、肥沃な深層土を好む。

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その他生態

皮が厚く山火事でも生き残る。繫殖は実生、採りまきによる。せん定を好まない。

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種・分類一覧