ジャノヒゲ(Ophiopogon japonicus)の解説トップに戻る
ジャノヒゲ(Ophiopogon japonicus)の分類 Asparagaceae
ジャノヒゲ(Ophiopogon japonicus)の概要 Ophiopogon

ジャノヒゲ(Ophiopogon japonicus)

【 学名 】
Ophiopogon japonicus (Thunb.) Ker Gawl.

基本情報

花期

7~8月

参考文献

  • 佐竹義輔 1982 ジャノヒゲ, 大橋広好(著) 佐竹義輔、大井次三郎 、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅰ 単子葉類. 平凡社. 23.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

分布

北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国からヒマラヤまで分布する。日本はジャノヒゲの分布の東限になっている。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ジャノヒゲ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 770.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

亜種・変種・品種

【変種】
・カブダチジャノヒゲ
・チャボジャジャノヒゲ

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ジャノヒゲ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 770.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

別名・方言名

別名:リュウノヒゲ(竜ノ髭)

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ジャノヒゲ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 272-273.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

分類学的位置付け

ユリ科

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ジャノヒゲ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 272-273.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

人間との関係

生薬名は麦門冬という。

【成分】
ステロイド配糖体のオヒオポコニンや、粘液質を含む。

【薬効と用い方】
・滋養、強壮に用いる
乾燥した根(麦門冬)5~10 gに蜂蜜 5~10 gを加えて煎じ、服用する。

・咳止めに用いる
麦門冬 10 g、半夏、粳米(うるち米)各 5 g、人参、甘草各 2 g、大棗 3 gを混ぜ合わせ、煎じて服用するとよい。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ジャノヒゲ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 770.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

形態

葉の形質

葉は細長い(10~30 cmぐらい)糸状でかなり反り返り、縁に鋸歯があり、鈍頭、質は硬い。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ジャノヒゲ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 272-273.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

茎(幹)の形質

根茎から波状に髭根がたくさん伸び、所々サツマイモ状にふくれ淡黄色をしている。膨らんだ部分を横切すると中心性(強靭なスジ)が見える。

花茎は高さ 7~12 cm、やや扁平で狭い翼がある。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ジャノヒゲ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 272-273.
  • 佐竹義輔 1982 ジャノヒゲ, 大橋広好(著) 佐竹義輔、大井次三郎 、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅰ 単子葉類. 平凡社. 23.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

根の形質

根の所々に紡錘状の膨らみがある。

参考文献

  • 佐竹義輔 1982 ジャノヒゲ, 大橋広好(著) 佐竹義輔、大井次三郎 、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅰ 単子葉類. 平凡社. 23.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

花の形質

葉間から伸びた葉よりもかなり短い花茎の上方に偏側性に疎に総状につき、下向きで淡紫~白色で、基部は漏斗状に狭まる。

花被6、雄しべ6、花糸は短く葯は長い。子房は半下位で3、花柱は小円柱状、柱頭は3裂する。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ジャノヒゲ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 272-273.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

種子の形質

種子は1花にふつう1個熟し、濃青色丸くつやがあり、板上に投げつけると弾む。径 7 ㎜である。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ジャノヒゲ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 272-273.
  • 佐竹義輔 1982 ジャノヒゲ, 大橋広好(著) 佐竹義輔、大井次三郎 、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅰ 単子葉類. 平凡社. 23.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

似ている種 (間違えやすい種)

ジャノヒゲ属のものは花が下向きに咲き、種子が青色になるが、よく似たヤブラン属の花は上向きに咲き、種子が黒色や緑黒色になる。特に、ヒメヤブラン、ヤブラン、オオバジャノヒゲが似ている。

ジャノヒゲは葉の縁のざらつきが著しく、葉の幅は 2.4 mm、種子の色は青色。

ヒメヤブランは葉の縁のざらつきがほとんどなく、葉の幅は 1.5~2.0 ㎜、種子の色は黒色。

ヤブランは葉の縁のざらつきが多少あり、葉の幅は 1 cm、種子の色は緑黒色。

オオバジャノヒゲは葉の縁のざらつきが多少あり、葉の幅は 4~6 ㎜、種子の色は汚藍色。

それぞれ、葉の縁のざらつき、葉の幅、種子の色が異なるため、見分けるポイントとなる。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ジャノヒゲ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 770.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

生態

生育環境

低い山の疎林下、山林のへり、日の当たる草原に生える。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ジャノヒゲ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 272-273.
  • 伊澤一男 1998 ジャノヒゲ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 770.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

種・分類一覧