- 解説一覧
- オリーブ(Olea europaea)について
目次
基本情報
- 人間との関係
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オリーブ油をしぼり、食用や薬用とする。
また果実を灰汁か2%カセイソーダに浸し、渋抜き加工をしてから塩と香辛料で漬けて貯蔵、食用とする。
食用とする果実は未熟な時期に収穫したグリーンオリーブと、よく熟して紫黒色になったライブオリーブの2種があり国によって違う。
フランスやスペインでは緑色のものを、米国やイタリアでは黒色のものを使う。
実から採れるオリーブ油は古代ギリシア、ローマ時代から生活必需品で、食用のほか医薬品、化粧品、灯用などに幅広く利用される。
未熟の実は塩漬け、酢漬けにして食べる。
材は細工物に、葉あ平和や豊穣のシンボルとして装飾に使われる。
紀元前3000年頃、シリア地方ですでに栽培されていたという。
日本に伝わったのは江戸時代で、文久年間(1861~63)に横須賀で栽培されたが失敗し、現在は香川県小豆島のみで栽培されている。
『旧約聖書』「創世記」によると、大洪水のときノアの箱舟から放したハトが一枚のオリーブの葉をくわえて戻ってきたので、洪水が引いたことを知ったという。
ここからオリーブは平和のシンボルとされている。
ギリシアでは女神アテナの木とされ、力と勇気の象徴。かつてオリンピック競技の優勝者の賞としてオリーブの冠が与えられた。
ギリシアの国花。香川県の県木、県花。
参考文献
最終更新日:2020-05-14 キノボリトカゲ
形態
- 果実の形質
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果実は核果で、初め緑色、秋に黄色になり、熟すと黒色になる。果肉、核ともに油分に富み、12~2月頃が含油量が最大となる。
オリーブ油採集のためには、黒熟してもこの頃までおいて収穫する。
参考文献
最終更新日:2020-05-14 キノボリトカゲ
生態
- 生育環境
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乾燥した温和な気候を好む。乾燥に耐える性質がある。
大気の乾燥した温和な気候を好むが、寒さには比較的強く、-8℃くらいまでは耐える。
停滞水を嫌い、排水のよい土地を選べば土壌は選ばない。
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最終更新日:2020-05-14 キノボリトカゲ