- 解説一覧
- フウトウカズラ(Piper kadsura)について
基本情報
- 生活形
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無毛のつる性大木で雌雄異株。
参考文献
- 山中雅也 1994 フウトウカズラ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 858₋859.
最終更新日:2020-06-26 ハリリセンボン
- 分布
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関東南部より四国、九州、沖縄、朝鮮半島南部、台湾、中国南部の福建、逝江、広東の各省に分布する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フウトウカズラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 182.
- 山中雅也 1994 フウトウカズラ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 858₋859.
最終更新日:2020-06-26 ハリリセンボン
- 和名の解説
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中国南部に産する「海風藤」(かいふうとう)や「風藤」(ふうとう)と呼ぶものはフウトウカズラの中国名「細葉青婁藤」(さいようせいろうとう)の茎葉を乾燥した生薬の名である。生薬名の「風藤」から、フウトウカズラの和名となる。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フウトウカズラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 182.
最終更新日:2020-06-26 ハリリセンボン
- 分類学的位置付け
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コショウ科 コショウ属
参考文献
- 伊澤一男 1998 フウトウカズラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 182.
- 山中雅也 1994 フウトウカズラ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 858₋859.
最終更新日:2020-06-26 ハリリセンボン
- 人間との関係
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『和漢三才図会』(1713)に、「南藤は能く諸風を治すので、風藤の名がある」としている。諸風とは神経痛、リウマチ、腰痛などの痛みのある病気をさしたものである。
沖縄では、かぜ、神経痛、リウマチに茎葉を水で煎じて服用するとか、打撲傷などには葉を煎じた汁で患部を洗う、または湿布するという民間療法がある。
【成分】
アミド体のフウトウアミドが知られ、その他の成分はまだ分かっていない。
【薬効と用い方】
・腰痛に用いる
乾燥したものを約 100 g、木綿の袋に入れて、風呂をたてて入浴するとよい。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フウトウカズラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 182.
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形態
- 葉の形質
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葉は披針形か卵状披針形で厚く、暗緑色で光沢はなく、先端は尖ち、基部は浅く心形で互生する。
若葉は丸みのある心臓形で、裏面に短毛が生えるが、成葉は無毛となる。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フウトウカズラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 182.
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- 花の形質
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長さ約 8 cmの黄色の花穂を垂れる。雄花、雌花ともの花被はなく、花軸に半ば凹入するように入る。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フウトウカズラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 182.
最終更新日:2020-06-26 ハリリセンボン
- 果実の形質
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12月頃果実は赤熟し、球形で径 3~4 mm、辛味はない。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フウトウカズラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 182.
- 山中雅也 1994 フウトウカズラ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 858₋859.
最終更新日:2020-06-26 ハリリセンボン
生態
- 生育環境
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暖地の海岸に近い樹林の中やへりに自生する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フウトウカズラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 182.
最終更新日:2020-06-26 ハリリセンボン
関連情報
- その他
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日本にあるコショウ科の自生種は、このフウトウカズラと、沖縄にみられるヒハツモドキの2種類のみである。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フウトウカズラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 182.
最終更新日:2020-06-26 ハリリセンボン