- 解説一覧
- フサザクラ(Euptelea polyandra)について
フサザクラ(Euptelea polyandra)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Euptelea polyandra Siebold & Zucc.
目次
基本情報
- 草丈・樹高
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高さ 10 mに達し、ときに高さ 20 mになる。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フサザクラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 134.
- 庵原遜 1994 フサザクラ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2027.
最終更新日:2020-06-23 ハリリセンボン
- 分布
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本州宮城県以南、四国、九州に分布する。
参考文献
- 庵原遜 1994 フサザクラ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2027.
最終更新日:2020-06-23 ハリリセンボン
- 学名の解説
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シーボルトによる『日本植物誌』(1835)で世界に最初に発表された。学名のうち、ユープテリアは果実がニレの果実に似ているので「美しいニレ」の意味のギリシャ語から、ポリアンドラは多数の雄しべの意である。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フサザクラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 134.
最終更新日:2020-06-23 ハリリセンボン
- 和名の解説
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葯や果実が房のように下垂し、樹皮がサクラに似ているため、「フサザクラ」の名がある。
参考文献
- 庵原遜 1994 フサザクラ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2027.
最終更新日:2020-06-23 ハリリセンボン
- 別名・方言名
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別名:サワフタギ、タニグワ、サワグワ
サワフタギは群生して沢をおおうほど茂ることに由来する。
タニグワ、サワグワは葉がクワに似て、谷や沢に生えることに由来する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フサザクラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 134.
- 庵原遜 1994 フサザクラ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2027.
最終更新日:2020-06-23 ハリリセンボン
- 分類学的位置付け
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フサザクラ科 フサザクラ属
参考文献
- 伊澤一男 1998 フサザクラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 134.
- 庵原遜 1994 フサザクラ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2027.
最終更新日:2020-06-23 ハリリセンボン
- 人間との関係
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【成分】
葉には、ドクダミの花穂にも含まれ、血圧調整作用のあるイソクエルチトリン(フラボノイド類)が、また、抗菌性配糖体のユープテロシドA・Bやユープテロゲニンが知られている。
【薬効と用い方】
・健康茶として用いる
乾燥葉をお茶がわりにして飲む。血圧の高いときに降圧効果がある。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フサザクラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 134.
最終更新日:2020-06-23 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
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葉は互生し、長い葉柄があり、葉身は広卵か扁円形で先端は尖る。基部は卵形、縁は不揃いの鋭く尖った粗大な鋸歯がある。葉脈は7~8対、裏面に脈が突出する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フサザクラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 134.
最終更新日:2020-06-23 ハリリセンボン
- 茎(幹)の形質
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樹皮は灰褐色で、枝はよく分枝する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フサザクラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 134.
最終更新日:2020-06-23 ハリリセンボン
- 花の形質
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両性花を葉より早く開き、花弁、がく片がないカツラと同じ裸花。雄しべ8~18本、雄しべはゴルフクラブ状を呈する。葯は暗紅色、雌しべ8~18本である。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フサザクラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 134.
- 庵原遜 1994 フサザクラ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2027.
最終更新日:2020-06-23 ハリリセンボン
- 果実の形質
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果実は袋果で細い柄があり、その先に扁平な果実の本体があって、翼状で片方の一部がへこんでいる。
10月頃に成熟すると黄褐色になって、裂開する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フサザクラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 134.
最終更新日:2020-06-23 ハリリセンボン
生態
- 生育環境
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山地の渓流沿いや日当たりのよい谷間に自生する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フサザクラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 134.
- 庵原遜 1994 フサザクラ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2027.
最終更新日:2020-06-23 ハリリセンボン
関連情報
- その他
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葉の下面が粉白色のものをウラジロフサザクラ(f. hypo-leuca)という。
中国ではヒマラヤに仲間が2種類ほどあるほかは、他国では発見されていない。
参考文献
- 伊澤一男 1998 フサザクラ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 134.
- 庵原遜 1994 フサザクラ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2027.
最終更新日:2020-06-23 ハリリセンボン