- 解説一覧
- ミツバアケビ(Akebia trifoliata)について
基本情報
- 分布
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北海道、本州、四国、九州に分布し、特に東北地方に多い。中国にも分布する。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ミツバアケビ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 166.
- 木幡欣一 1994 ミツバアケビ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 54.
最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン
- 和名の解説
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小葉が5枚のアケビに対して、3枚の小葉からなるため、ミツバアケビとなった。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ミツバアケビ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 166.
最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン
- 人間との関係
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庭木として生垣、棚作りにする。植栽にもする。つるは強くしなやかであるため、細工物にする。
太い部分は木通(もくつう)という生薬名である。
新潟県下では、ミツバアケビの若芽、若葉を木の芽と呼び、春の山菜として賞味される。
熟した果実は甘くて美味しいため、そのまま生食にする。果実酒は3倍量のホワイトリカーに漬ける。
【成分】
ヘデラゲニン、オレアノール酸などのトリテルペンやカリウム塩を含む。
【薬効と用い方】
・腎炎、尿道炎、膀胱炎などによるむくみの利尿に用いる
1日量として乾燥したつる 10~15 gを煎じ、3回に服用する。
・おできに用いる
乾燥したつる 15 gを煎じ、患部を煎汁で洗う。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ミツバアケビ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 166.
- 木幡欣一 1994 ミツバアケビ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 54.
最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
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葉は長い葉柄をもつ3小葉からなる掌状複葉で、若枝は互生し、老枝では束生する。
小葉は卵形で、少数の波状鋸歯があり、両面無毛である。
参考文献
- 木幡欣一 1994 ミツバアケビ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 54.
最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン
- 花の形質
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総状花序につき濃暗紫色をしている。雄花は花序の先に密に多数つき、雄しべはほぼ球形に集まる。
雌花は花序の基部に1~3個つき、雄花よりやや大きい。雌しべは3~6個で短柱形をしている。
参考文献
- 木幡欣一 1994 ミツバアケビ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 54.
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- 果実の形質
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果実は長楕円形で果皮は厚く、熟すと紫色となり腹縫線で裂開する。白い果肉は甘くて食べられる。
参考文献
- 木幡欣一 1994 ミツバアケビ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 54.
最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン
- 似ている種 (間違えやすい種)
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・アケビ
・ムベ
アケビ、ミツバアケビが落葉樹であるのに対し、ムベは常緑樹である。またアケビ、ミツバアケビは熟すと果皮が割れるが、ムベは割れない。アケビは小葉が5枚、ミツバアケビは3枚、ムベは5~7枚などで区別できる
参考文献
- 伊澤一男 1998 ミツバアケビ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 166.
最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン
生態
- 生育環境
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アケビの生育地よりもやや高い日の当たる山間疎林中に生える。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 ミツバアケビ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 10.
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- その他生態
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日当たりがよく、排水良好な土壌を好む。
参考文献
- 木幡欣一 1994 ミツバアケビ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 54.
最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン
関連情報
- 栽培方法
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増殖は実生、挿木、取木による。
参考文献
- 木幡欣一 1994 ミツバアケビ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典1. 小学館. 54.
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