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コマクサ(Dicentra peregrina)の分類 Papaveraceae
コマクサ(Dicentra peregrina)の概要 Dicentra

コマクサ(Dicentra peregrina)

【 学名 】
Dicentra peregrina (Rudolph) Makino

基本情報

草丈・樹高

高さ 5~10 cm

参考文献

  • 大井次三郎 1982 コマクサ, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 123₋124.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

花期

7~8月

参考文献

  • 大井次三郎 1982 コマクサ, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 123₋124.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

分布

北海道~本州中北部、千島、カムチャッカ、樺太、サハリン、シベリア東部に分布する。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 コマクサ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 221.
  • 大井次三郎 1982 コマクサ, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 123₋124.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

和名の解説

花のつぼみの形が、馬面に似るというので駒草となった。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 コマクサ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 221.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

別名・方言名

別名:オコマクサ(御駒草)

木曾の御嶽山に登る人々がこれを貴び、敬称を表す意味で呼んだ。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 コマクサ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 221.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

分類学的位置付け

ケシ科

参考文献

  • 伊澤一男 1998 コマクサ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 221.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

人間との関係

コマクサは花が可憐で美しく、青海のある粉白色で繊細な葉と相まって、真夏の登山者のあこがれの花となっている。

木曾の薬として有名な「御百草」はキハダを原料にした腹痛薬であるが、江戸時代にはキハダを原料にして作っているのに、それを公表せず、もっぱら御駒草という貴重な薬草を原料にしたので効果抜群であると宣伝した時代があった。そのためコマクサ乱獲のもととなった。

現在は特別保護植物なので、採取すべきではない。

【成分】
全草にアルカロイドのジセントリン、プロトピン、その他、クエルセチンモノメチールエーテルを含むことが知られている。このうち、ジセントリン、プロトピンは鎮痛作用がある。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 コマクサ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 221.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

形態

葉の形質

葉は柄があって3出状に多数に細かく分裂し、長さ幅とも 3~5 cmである。終裂片は線状長楕円形、鈍頭で長さ 2~6 mm、幅約 1 mm、粉白を帯び、草質で全縁である。花茎は高さ 5~10 cmである。

参考文献

  • 大井次三郎 1982 コマクサ, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 123₋124.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

茎(幹)の形質

根茎は短く、数個の葉を混生する。細根は黄褐色で、多数が長く伸びる。

参考文献

  • 大井次三郎 1982 コマクサ, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 123₋124.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

花の形質

上端に短い総状花序を下向きにつけ、2~7花を開く。花は平たく淡紅色で狭三角形、基部は浅い心形をなし、長さ約 2 cm、幅 1 cm内外である。

花弁は4枚で、外側の一対は大きく、下部は袋状、上部はまくれ返る。内側の一対は長楕円形で狭く、上部は連合する。

がく片は広卵形、長さ約 3 mmで果時まで残る。花柱は線形で蒴果と同長、柱頭は横向きの長楕円形で平たい。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 コマクサ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 221.
  • 大井次三郎 1982 コマクサ, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 123₋124.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

果実の形質

蒴果は狭長楕円形で、熟して2つに裂ける。長さ 8~10 mm、幅約 4 mmで、枯れた花冠に包まれている。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 コマクサ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 221.
  • 大井次三郎 1982 コマクサ, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 123₋124.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

種子の形質

種子は黒色で光沢がある。

参考文献

  • 大井次三郎 1982 コマクサ, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 123₋124.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

生態

生育環境

高山の砂礫地に点々と生える。

参考文献

  • 大井次三郎 1982 コマクサ, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 123₋124.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

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