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ユズリハ(Daphniphyllum macropodum)の分類 Daphniphyllaceae
ユズリハ(Daphniphyllum macropodum)の概要 Daphniphyllum

ユズリハ(Daphniphyllum macropodum)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Daphniphyllum macropodum Miq.

基本情報

草丈・樹高

・樹高:4~10 m

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最終更新日:2020-05-18 キノボリトカゲ

生活形

・広葉樹、常緑低木

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花期

4~5月

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分布

本州(中南部)および、四国、九州、沖縄、朝鮮半島南部、中国大陸中部に分布する。

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学名の解説

属名 Daphniphyllum は daphne(ゲッケイジュの古名)+ phyllon(葉)の意味。種小名 macropodum は長柄の意味。

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和名の解説

①新葉と旧葉の交代がよく目立つことから、あとを譲る意味。

②ユズルハ(弓弦葉)からで、弧を描く葉の形を弓の弦にたとえた。

③フユチラズアリハ(冬散不在葉)の意味。ほかにも諸説ある。

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別名・方言名

ユズルハ、ツルシバ、オヤコグサ、ショウガノツキ、ショウガノハ、ショウガツシバ/リズリハ(青森)、イズノキ(東京、八丈島)、ビヤ(富山)、ショーガツナ(三重、奈良)、ツルノハ(九州地方)、ヨモナ(沖縄)/リヤハム(アイヌ「越冬する葉」。ただし、エゾユズリハ)

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分類学的位置付け

トウダイグサ科 ユズリハ属

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人間との関係

庭園樹、公園樹、正月飾り、器具材(ろくろ)に利用する。

葉をウラジロやダイダイとともに正月のしめ飾りや鏡餅の飾りに用いる。

材は薪炭材、工芸材として使用される。

樹皮や葉にはアルカロイド十数種が含まれ、民間療法では寄生性の皮膚病や家畜の駆虫に煎汁を洗浄液として用いる。

葉や樹皮を煎じて下剤、利尿、駆虫薬とする。

新葉と古葉の交代を子の成長に伴う世代交代にたとえてめでたい木とされた。

正月に飾られたため、東京では近年まで、正月を待ちわびるわらべ歌に「お正月がござった。…ユズリハに乗ってゆずり、ゆずりござった」と歌われていた。

穀霊の再生継承の象徴として、収穫祭に神座に飾ったり、はしかにかかったときユズリハに病気を託すまじないを行う地方もあった。

ユズリハは絶えることなく世代が継承される常緑の聖なる樹として、正月にふさわしいものであり、長崎県壱岐島では正月2日の縫い初めにユズリハ2枚を縫い合わせて神に供えたという。

季題は「新年」。「ゆづり葉や口に含みて筆始 其角」に分布する。

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形態

葉の形質

葉は枝先に車輪状に集まり互生する。

葉身は狭長楕円形から長楕円形で、先は急にとがり、基部は広いくさび形で長さ 15~20 ㎝、革質で、上面は光沢のある深緑色、下面は粉白色。全縁。

幼樹や萌芽枝の葉にはしばしば粗いきょ歯がある。葉柄は帯紅色で長さ 4~6 ㎝と長い。

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茎(幹)の形質

幹は直立し、枝は太くまばらに分枝する。若枝は帯紅色、2~3年枝には大きな葉痕が目立つ。

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花の形質

前年の葉えきに長さ 4~8 ㎝の総状花序を出し、緑黄色花を多数つける。

雄雌同株。雄花は花柄が長さ 0.3~0.5 ㎝、花弁、がく片はなく、雄しべは 7~8 個つく。

雌花は花柄 0.5~0.9 ㎝、花片、がく片ともになく、子房は卵形で長さ 0.2 ㎝、基部に退化した雄しべが7~8個つく。

花柱は短く、2(~4)深裂してそり返る。

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果実の形質

核果は楕円形で長さ 0.8~0.9 ㎝、紫黒色で白粉をかぶる。

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種子の形質

種子は1個。

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生態

生育環境

山地に自生するほか、庭に栽植される。

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種・分類一覧