ハマナス(Rosa rugosa)の解説トップに戻る
ハマナス(Rosa rugosa)の分類 バラ科(Rosaceae)
ハマナス(Rosa rugosa)の概要 Rosa

ハマナス(Rosa rugosa)

【 学名 】
Rosa rugosa Thunb.

基本情報

草丈・樹高

高さ 1~1.5 m

参考文献

  • 山田卓三 1992 ハマナス, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 252.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

花期

6月~8月

参考文献

  • 山田卓三 1992 ハマナス, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 252.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

分布

北海道から本州の茨城県南部までの太平洋側、及び島根県までの日本海側に分布する。

参考文献

  • 大場秀章 1997 ハマナス, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 197₋199.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

和名の解説

浜茄子と書くが、浜梨の東北なまりからでたものであるといわれる。

海岸の砂地に生え、平たくて赤く熟す球形の果実が同じバラ科のナシに似ているからというが、ナスにもハマナスの果実に似たものがあり、「浜茄子」が正しいという説を唱える人もおり、その由来は定かではない。

参考文献

  • 大場秀章 1997 ハマナス, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 197₋199.
  • 山田卓三 1992 ハマナス, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 252.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

分類学的位置付け

バラ科

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ハマナス, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 196.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

人間との関係

ハマナスの花の香りを取り出して、ローズ油をつくる小規模な工場が北海道にできている。

ローズ油は、ハマナスと同類のヨーロッパのバラの花から、ブルガリア、フランスなどで盛んに生産され、化粧品や香水の香料の原料として日本にも輸入されている。

ハマナスの根はタンニンを含み、染料に使用する。

秋に熟す実は生でも食べられ、ジャムにしても美味しい。

知床旅情の歌でよく知られているが、昔から詩歌によく登場する。

ヨーロッパでは、街路の植え込みによく用いられ、花のあでやかさや赤い果実が人目を引く。

【成分】
芳香精油のローズ油は、ゲラニオールを主成分としてシトロネロール、シトラール、リナロールなどを含んでいる。その他、根にタンニン、果実にビタミンCなどを含む。

【薬効と用い方】
・下痢止め、月経過多に用いる
よく乾燥してある花の花弁だけを集め、1回量 2~5 gを茶碗に入れて熱湯を注ぎ、冷めないうちに服用する。

・疲労回復に用いる
果実は黄赤色に熟するが、ビタミンCの含有量が多いため、薬酒にすると疲労回復に効果がある。果実約5個にグラニュー糖 150 g、ホワイトリカー 720 ㏄を加えて半年以上おき、こして1回 30 ㏄を限度に用いる。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ハマナス, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 279.
  • 大場秀章 1997 ハマナス, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 197₋199.
  • 山田卓三 1992 ハマナス, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 252.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

形態

葉の形質

葉身は互生する柄(毛が密生)につき、奇数に羽全裂し、小葉は5~9枚、楕円~卵状楕円形で先は鈍い。

へりは鋸歯状に切れ込み、表面は無毛でしわがより、裏側には毛が密生、托葉は葉状で大きい。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ハマナス, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 196.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

茎(幹)の形質

枝には軟毛がはえ、太い偏平なとげと針のような細かいとげが多数出る。

参考文献

  • 大場秀章 1997 ハマナス, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 197₋199.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

花の形質

こずえの先に、直径約 8 cmの花を1~3個ほどつける。桃赤色(まれに白色)の倒卵形の花弁で、先は凹形になる。花弁は5枚ある。

がく片は披針状で、花枝とともに毛が密生する。雄しべは多数ある。雌しべの花柱はそれぞれが独立する。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ハマナス, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 196.
  • 大場秀章 1997 ハマナス, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 197₋199.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

果実の形質

果実は平たい球状で橙赤色に熟す。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ハマナス, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 196.
  • 大場秀章 1997 ハマナス, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 197₋199.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

生態

生育環境

日本全土の海浜の砂地に生える。かつては普通に見られたが、砂浜の減少や汚染により、消滅した地域も多い。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ハマナス, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 196.
  • 大場秀章 1997 ハマナス, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 197₋199.

最終更新日:2020-05-27 ハリリセンボン

種・分類一覧