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ワレモコウ(Sanguisorba officinalis)の分類 バラ科(Rosaceae)
ワレモコウ(Sanguisorba officinalis)の概要 Sanguisorba

ワレモコウ(Sanguisorba officinalis)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Sanguisorba officinalis L.

基本情報

草丈・樹高

高さ 1 m

参考文献

  • 山田卓三 1992 ワレモコウ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 253.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

花期

夏~秋(7~10月頃)

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ワレモコウ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 197.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

分布

ヨーロッパからシベリア、中国までのユーラシア大陸、日本、サハリンに遺存的に分布する。

参考文献

  • 鳴橋直弘 1997 ワレモコウ, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 183.

最終更新日:2021-01-14 ハリリセンボン

学名の解説

学名の Sanguisorba も Sanguis(血)+ Sor-bere(吸収する)の意味で、血止めの効果があることによる。

参考文献

  • 山田卓三 1992 ワレモコウ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 253.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

和名の解説

和名の由来は、はっきりしない。

インド原産でキク科の木香(Inula racemosa)という草木の根がワレモコウの根に似ているので、我国のモッコウ、すなわちワノモッコウが訛ったとか、帽額(もこう)に由来しているとか、わずかな香気があることから我も香となったなど数多くある。

参考文献

  • 山田卓三 1992 ワレモコウ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 253.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

別名・方言名

方言名:ウマズイカ、オハグロバナ、オボンバナ、カルカヤ、カルカヤボウズ、ダンゴバナ、ボンズコ、ノコギリソウ、ギンバナ、モッコウ

参考文献

  • 山田卓三 1992 ワレモコウ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 253.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

分類学的位置付け

バラ科

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ワレモコウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 302.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

人間との関係

平安時代の『源氏物語』や『狭衣物語』にも登場し、当時すでに着物の文様に用いられていたことがわかる。

またオミナエシ、ハギなどとともに秋の名花に数えられ、古くから数多くの文学作品に現れている。

秋の野草として生け花などにも使われる。

【成分】
タンニン約20%、サポニンを含んでいる。

【薬効と用い方】
下痢止めや止血、火傷に用いられる。下痢止めの際は、乾燥した根茎を1回量 1.5~3 g、200 ㏄の水で半量に煎じて服用する。

止血、火傷の際は、上記と同量に煎じた汁で洗う。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ワレモコウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 302.
  • 鳴橋直弘 1997 ワレモコウ, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 183.
  • 山田卓三 1992 ワレモコウ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 253.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

形態

葉の形質

疎に枝分かれし、葉身は互生する柄につき奇数羽全裂、小葉は5~11枚、長楕円~卵状長楕円形をしている。

先は丸く、へりは鋸歯状に切れ込み、脈は羽状、托葉は葉状で斜卵形で毛はない。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ワレモコウ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 197.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

茎(幹)の形質

地下茎は肥大し、横に伸び黒褐色、中は淡紅褐色である。茎は直上し、1 m余りである。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ワレモコウ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 197.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

花の形質

分枝の先に穂に(倒卵~楕円状)密につき、がく片4枚は暗紅紫色で小さく、上方のものから開く。

花被片4、雄しべ4、葯は黒色、心皮1である。花弁はない。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ワレモコウ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 197.
  • 伊澤一男 1998 ワレモコウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 302.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

生態

生育環境

日本全土の丘陵山野の日のあたる草地に生息する。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ワレモコウ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 197.
  • 伊澤一男 1998 ワレモコウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 302.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

その他生態

【同属植物】
高山植物のカライトソウ、タカネトウチソウ、ナンブトウチソウ、エゾトウチソウなどは、ワレモコウとは違った花穂の美しさがあり、ワレモコウ属の白眉である。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ワレモコウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 302.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

関連情報

栽培方法

【採取時期】
11月ごろ、根茎を掘り取り、ひげ根を除いて水洗いし、日干しにする。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ワレモコウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 302.

最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン

種・分類一覧