- 解説一覧
- ワレモコウ(Sanguisorba officinalis)について
ワレモコウ(Sanguisorba officinalis)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Sanguisorba officinalis L.
基本情報
- 分布
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ヨーロッパからシベリア、中国までのユーラシア大陸、日本、サハリンに遺存的に分布する。
参考文献
- 鳴橋直弘 1997 ワレモコウ, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 183.
最終更新日:2021-01-14 ハリリセンボン
- 学名の解説
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学名の Sanguisorba も Sanguis(血)+ Sor-bere(吸収する)の意味で、血止めの効果があることによる。
参考文献
- 山田卓三 1992 ワレモコウ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 253.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
- 和名の解説
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和名の由来は、はっきりしない。
インド原産でキク科の木香(Inula racemosa)という草木の根がワレモコウの根に似ているので、我国のモッコウ、すなわちワノモッコウが訛ったとか、帽額(もこう)に由来しているとか、わずかな香気があることから我も香となったなど数多くある。
参考文献
- 山田卓三 1992 ワレモコウ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 253.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
- 別名・方言名
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方言名:ウマズイカ、オハグロバナ、オボンバナ、カルカヤ、カルカヤボウズ、ダンゴバナ、ボンズコ、ノコギリソウ、ギンバナ、モッコウ
参考文献
- 山田卓三 1992 ワレモコウ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 253.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
- 分類学的位置付け
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バラ科
参考文献
- 伊澤一男 1998 ワレモコウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 302.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
- 人間との関係
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平安時代の『源氏物語』や『狭衣物語』にも登場し、当時すでに着物の文様に用いられていたことがわかる。
またオミナエシ、ハギなどとともに秋の名花に数えられ、古くから数多くの文学作品に現れている。
秋の野草として生け花などにも使われる。
【成分】
タンニン約20%、サポニンを含んでいる。
【薬効と用い方】
下痢止めや止血、火傷に用いられる。下痢止めの際は、乾燥した根茎を1回量 1.5~3 g、200 ㏄の水で半量に煎じて服用する。
止血、火傷の際は、上記と同量に煎じた汁で洗う。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ワレモコウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 302.
- 鳴橋直弘 1997 ワレモコウ, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 183.
- 山田卓三 1992 ワレモコウ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 253.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
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疎に枝分かれし、葉身は互生する柄につき奇数羽全裂、小葉は5~11枚、長楕円~卵状長楕円形をしている。
先は丸く、へりは鋸歯状に切れ込み、脈は羽状、托葉は葉状で斜卵形で毛はない。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 ワレモコウ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 197.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
- 茎(幹)の形質
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地下茎は肥大し、横に伸び黒褐色、中は淡紅褐色である。茎は直上し、1 m余りである。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 ワレモコウ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 197.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
- 花の形質
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分枝の先に穂に(倒卵~楕円状)密につき、がく片4枚は暗紅紫色で小さく、上方のものから開く。
花被片4、雄しべ4、葯は黒色、心皮1である。花弁はない。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 ワレモコウ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 197.
- 伊澤一男 1998 ワレモコウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 302.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
生態
- 生育環境
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日本全土の丘陵山野の日のあたる草地に生息する。
参考文献
- 伊沢凡人 1980 ワレモコウ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 197.
- 伊澤一男 1998 ワレモコウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 302.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
- その他生態
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【同属植物】
高山植物のカライトソウ、タカネトウチソウ、ナンブトウチソウ、エゾトウチソウなどは、ワレモコウとは違った花穂の美しさがあり、ワレモコウ属の白眉である。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ワレモコウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 302.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
関連情報
- 栽培方法
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【採取時期】
11月ごろ、根茎を掘り取り、ひげ根を除いて水洗いし、日干しにする。
参考文献
- 伊澤一男 1998 ワレモコウ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 302.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン