- 解説一覧
- ムクノキ(Aphananthe aspera)について
ムクノキ(Aphananthe aspera)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Aphananthe aspera (Thunb.) Planch.
基本情報
- 草丈・樹高
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高さ 20 mを超える。
参考文献
- 庵原遜 1994 A.aspera, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2384.
最終更新日:2020-06-05 ハリリセンボン
- 分布
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関東以西の日本列島、朝鮮半島、台湾、中国の暖帯・亜熱帯の山地に分布する。
参考文献
- 庵原遜 1994 A.aspera, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2384.
最終更新日:2020-06-05 ハリリセンボン
- 別名・方言名
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別名:ムク、ムクエノキ
参考文献
- 庵原遜 1994 A.aspera, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2384.
最終更新日:2020-06-05 ハリリセンボン
- 人間との関係
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色名に「椋実色(むくのみいろ)」がある。ムクノキの果実が熟した色で、光沢のない黒でわずかに紫味が感じられる色をいう。
「椋の木の下にて榎の実を拾う」ということわざは、ムクノキの下であるはずのないエノキの実を拾うことで、無理なことが分かり切っているのに、自分の主張を押し通すことの例えである。ムクノキとエノキはよく似ており、どちらも寺院や神社の境内など同じところにあることに着目したことわざである。
材は強靭で器具、建築、船舶、てんびん棒、バットなどの用材にされ、粗面の葉は骨、角細工などの研磨に用いられた。
参考文献
- 庵原遜 1994 A.aspera, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2384.
- 山田卓三 1992 ムクノキ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 172.
最終更新日:2020-06-05 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
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葉は2列に互生し、長さ 5~10 cmの卵状披針形で先が尖り、両面に短い剛毛があって著しくざらつく。
参考文献
- 庵原遜 1994 A.aspera, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2384.
最終更新日:2020-06-05 ハリリセンボン
- 茎(幹)の形質
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ケヤキに似た雄大な樹形をつくる。樹皮は灰淡褐色、初め平滑で老木になると鱗片状にはげ落ち、ときに木疣ができる。
参考文献
- 庵原遜 1994 A.aspera, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2384.
最終更新日:2020-06-05 ハリリセンボン
- 花の形質
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雄花序は長さ長さ 1~1.5 cm、雄花には各5個の花被片と雄しべがある。雌花の花被片は5個、花柱は2裂している。
葉の展開と同時に花が咲く。
参考文献
- 庵原遜 1994 A.aspera, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2384.
- 山田卓三 1992 ムクノキ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 172.
最終更新日:2020-06-05 ハリリセンボン
- 果実の形質
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石果は径約 1 cmの球形で、先に花柱、基部に花被片が残っている。
果実は10月頃紫黒色に熟し、甘くてムクドリなどが好んで食べる。
参考文献
- 庵原遜 1994 A.aspera, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2384.
最終更新日:2020-06-05 ハリリセンボン
生態
- 生育環境
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山地に生える落葉高木。公園や人家の付近にもよく植えられる。
参考文献
- 山田卓三 1992 ムクノキ, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 172.
最終更新日:2020-06-05 ハリリセンボン
関連情報
- 栽培方法
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関西以西の暖地ではケヤキと同様に植える。分枝や若葉の美しさはケヤキに劣るが、直根性で有機質の多い土では生長がはやく、強い寒・乾風に耐え大木になった姿は美しい。
増殖は実生。ケヤキに似て大気汚染には弱い。
参考文献
- 庵原遜 1994 A.aspera, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 2384.
最終更新日:2020-06-05 ハリリセンボン