- 解説一覧
- キュウリ(Cucumis sativus)について

基本情報
- 花期
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6~7月
参考文献
- 青葉高 2013 キュウリ, 青葉高(著) 日本の野菜文化史事典. 八坂書房. 58₋66.
- バーバラ・サンティッチ/ジェフ・ブライアント 2012 キュウリ, バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント(著) 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理. 柊風舎. 195.
- 柴田桂太 2001 キュウリ, 柴田桂太(著) 資源植物辞典. 北隆館. 159₋160.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
- 原産地
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ヒマラヤ山脈の南部山麓のシッキム付近で成立したもので、ククミス・ハードウィッキー(Cucumis hardwickii)と呼ばれる植物が原種であろうとされている。
参考文献
- 青葉高 2013 キュウリ, 青葉高(著) 日本の野菜文化史事典. 八坂書房. 58₋66.
- バーバラ・サンティッチ/ジェフ・ブライアント 2012 キュウリ, バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント(著) 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理. 柊風舎. 195.
- 柴田桂太 2001 キュウリ, 柴田桂太(著) 資源植物辞典. 北隆館. 159₋160.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
- 和名の解説
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胡瓜は胡の瓜の意味で、その来歴を示す名である。
参考文献
- 柴田桂太 2001 キュウリ, 柴田桂太(著) 資源植物辞典. 北隆館. 159₋160.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
- 別名・方言名
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別名の黄瓜は黄熟する瓜の意味である。
参考文献
- 柴田桂太 2001 キュウリ, 柴田桂太(著) 資源植物辞典. 北隆館. 159₋160.
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- 分類学的位置付け
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ウリ科
参考文献
- バーバラ・サンティッチ/ジェフ・ブライアント 2012 キュウリ, バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント(著) 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理. 柊風舎. 195.
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- 人間との関係
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【歴史】
もっとも古くから栽培されている野菜の1つである。
4000年前に栽培されていたメソポタミアでは非常に珍重され、3000年前にはインドでも栽培されていたようである。
ローマ皇帝のティベリウスは胡瓜が大好物であったと伝えられる。
古代エジプトやギリシアでも知られており、中国では6世紀に初めて栽培された。
フランスには9世紀、イングランドには14世紀にそれぞれ登場したと考えられている。
15世紀の終わりにコロンブスがハイチに伝え、そこから北アメリカ全体に急速に広まった。
【食材としての利用】
若いキュウリは以前ほど苦味がなくなったが、それは品種改良で苦味を取り除いたからである。
ヨーグルトと混ぜて、ひんやりとした爽やかな薬味(インドのライタやギリシアのツァツィキ)にするほか、スープにもできる。
冷たいキュウリのスープには、トルコのジャジュク、スペインのガスパチョ、ロシアのソレルとキュウリのスープがある。
冷やしたサーモンの飾りの定番であり、また皮を一部または全部剥いてイングランド風のティーサンドイッチに使われる。
サラダに加えるほか、加熱調理して出す場合もある。
酢で胡瓜揉みにし、また胡麻和えにする。煮るには向かないが黄熟したものは薄葛によい。
塩でもみまた糠味噌その他の漬物に多く使うほか、若い実の細いものを採ってピクルスにする。
花落ちのキュウリの青く苦いものは膾のつまに使われる。
【食材以外での利用】
実や茎の汁を採って化粧水にし、荒れ止めにするなどの利用方法がある。
参考文献
- 青葉高 2013 キュウリ, 青葉高(著) 日本の野菜文化史事典. 八坂書房. 58₋66.
- バーバラ・サンティッチ/ジェフ・ブライアント 2012 キュウリ, バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント(著) 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理. 柊風舎. 195.
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形態
- 葉の形質
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大きな鋸歯状の葉は、直射日光に弱い果実の日よけになる。
参考文献
- バーバラ・サンティッチ/ジェフ・ブライアント 2012 キュウリ, バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント(著) 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理. 柊風舎. 195.
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- 根の形質
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巻きひげで絡みついて伸びる。
参考文献
- バーバラ・サンティッチ/ジェフ・ブライアント 2012 キュウリ, バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント(著) 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理. 柊風舎. 195.
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- 花の形質
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黄色の雄花と雌花が対になってつく。
参考文献
- バーバラ・サンティッチ/ジェフ・ブライアント 2012 キュウリ, バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント(著) 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理. 柊風舎. 195.
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- 果実の形質
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果実は長い円筒形で、長さは 50 cmまで大きくなる。熟すと苦味が出て食べられなくなるため、その前に食用にする。
参考文献
- バーバラ・サンティッチ/ジェフ・ブライアント 2012 キュウリ, バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント(著) 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理. 柊風舎. 195.
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生態
- 生育環境
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温暖な気候が最適で、一年中手に入る。
参考文献
- バーバラ・サンティッチ/ジェフ・ブライアント 2012 キュウリ, バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント(著) 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理. 柊風舎. 195.
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- その他生態
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栽培されているキュウリの3分の2は生で食べられる。残りの3分の1はピクルス用として、小さいうちに収穫される。
参考文献
- バーバラ・サンティッチ/ジェフ・ブライアント 2012 キュウリ, バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント(著) 世界の食用植物文化図鑑 起源・歴史・分布・栽培・料理. 柊風舎. 195.
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関連情報
- その他
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普通の植物は種子ができないと果実は大きくならない。しかし中には温州ミカンやバナナのように種子ができなくても果実の大きくなる種類がある。
また種無しスイカや核なしブドウのように、ほかの株の花粉やジベレリン処理で、種子ができなくとも果実の大きくなる現象を単為結果と呼んでいる。胡瓜にも単為結果性をもっている品種がある。
そうでない普通の品種は、昆虫の働きで雄花の花粉が雌花に授粉され、種子ができると初めて果実が肥大し、受精が不十分であると種子のある部分だけ肥大して曲り果やくびれ果になる。
近年はハウス栽培が多く、イチゴなどではミツバチを中に放って授粉させている。
胡瓜では単為結果する品種を植えておけば、ミツバチの来ないハウスの中でも果実が大きくなる。
参考文献
- 青葉高 2013 キュウリ, 青葉高(著) 日本の野菜文化史事典. 八坂書房. 58₋66.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン