- 解説一覧
- ヤマモモ(Morella rubra)について
目次
基本情報
- 和名の解説
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①「ヤマ」は山地生を表し、「モモ」は丸い果実の意味。
②山中に生えて、実の味がモモに似ているため。
③山百合で、山に生え、実がたくさんなるため。
④漢名「楊梅」の中国語音 yam-mei に「丸い実」の意味でモモ momo をつけ、yam-mei-momo を yama-momo とした。
参考文献
最終更新日:2020-05-18 キノボリトカゲ
- 人間との関係
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関東西南部以南の暖地で庭園樹、公園樹、街路樹とする。果実は食用。樹皮を楊梅皮といい薬用にする。
熟した果実は甘酸っぱく、生食とするほかジャム、果実酒などに加工する。
樹皮は漁網などを染める染料として使われる。材は散孔材で紅褐色の心材をもつ。狂いやすく、木製ボタン、薪炭材、器具程度にしか使用されない。
日本で開発された生薬で、樹皮を楊梅皮という、タンニン、フラボノイドのミリセチン myricetin 、ミリシトリン myricitrin を含む。
収斂および利尿作用があり、下痢、打撲傷に内用、また単独で用いた煎湯はヒ素の中毒を中和し、火傷、疥癬などの皮膚病に外用して効果がある。
中国でも薬用にし、果実は楊梅、樹皮は楊梅樹皮、根は楊梅根と呼ばれ、樹皮や根皮は日本と同様に、果実は吐き気をおさえ、下痢や腹痛の薬とされる。
季題は「夏」。「やまもゝや今年の梅雨もをはりける 三山」の句がある。
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形態
- 葉の形質
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葉は互生し、倒皮針形または広倒皮針形で全縁であるが、若木の葉はふつうきょ歯がある。
革質の葉は 0.5~1 ㎝の柄を含めて長さ 6~12 ㎝、幅 1~3.5 ㎝ある。
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- 花の形質
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雄花序は前年枝の葉えきに生じ、尾状花序となって上向し、黄褐色で日のあたる部分はときに赤くなる。
雌花は緑色の包鱗内に1個つく。花柱は2裂し、紅色を呈する。
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