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ハゼノキ(Toxicodendron succedaneum)の分類 Anacardiaceae
ハゼノキ(Toxicodendron succedaneum)の概要 Toxicodendron

ハゼノキ(Toxicodendron succedaneum)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Toxicodendron succedaneum (L.) Kuntze

基本情報

草丈・樹高

・樹高:10 m

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最終更新日:2020-05-14 キノボリトカゲ

生活形

・広葉樹、落葉低木

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花期

5~6月

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分布

本州(関東南部以西)、四国、九州、沖縄、済州島、台湾、中国、マレーシア、インドに分布している。

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和名の解説

ハゼは古語のハジの転。

ハジはかつてヤマウルシ、またはヤマハゼを指した名で、埴輪を作る粘土の黄赤色が秋の紅葉に似ていることから、埴輪を製作する者の意味であるハニシが転じた。

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別名・方言名

ハジ、ハジノキ、ロウノキ、トウロウ、ハゼウルシ、サツマウルシ、メウルシ、ハデギ、リュウキュウハゼ

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分類学的位置付け

ウルシ科 ウルシ属

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人間との関係

果実からロウをとる有用樹。庭園樹としても植栽。秋の紅葉が美しいので庭にも植えられ盆栽ともされる。

さわるとかぶれる。現在は軟膏の基礎剤などに利用される。

実から採った蝋は和蝋燭の原料、ポマード、光沢材料として、織物のつや出しなどに利用する。

ハゼの実から蝋を採る技術は天正年間(1573~92)に中国から伝来、以後九州地方を中心に蝋製業が盛んになった。

灰汁を媒染として染料にすることもある。

渡来時期ははっきりしておらず、近世初期に琉球から渡来した、江戸初期に輸入された、室町時代にすでに薩摩藩が植えていたなどの説がある。

また材は鮮黄色の心材をもち、寄木細工の黄色材として用いられ、木は盆栽にもされる。

中国では根は林背子と称し、解毒、止血、血尿の治療に、葉は止血やカイチュウの駆虫に用いられる。

季題は「秋」。「獐の子を厩に飼ひぬ櫨の宿 夏井」の句がある。

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形態

葉の形質

葉は互生し奇数羽状複葉で、枝先に集まってつく。

小葉は4~7対、広皮針形または狭長楕円形で全縁、先端と基部はやや鋭形で長さ 4~10 ㎝、幅 1.5~3 ㎝、裏面はしばしば粉白色となる。

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茎(幹)の形質

樹皮は暗赤褐色で、滑らかであるが、老樹になると裂け目ができる。

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花の形質

雌雄異株。枝先の葉えきから円錐花序を出し、多数の黄緑色の花を開く。

がくは5裂し、5個の花弁は卵状楕円形。雄花には5個の雄しべがあり、雌花には小さい5個の雄しべと、3つの柱頭のある子房がある。

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果実の形質

核果は楕円形で径 0.8~1 ㎝。無毛で光沢があり、乾くと表面はしわができて黄緑色になる。

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芽生え・幼木の形質

冬芽には黄褐色の毛があるが、そのほかは全株無毛である。

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生態

生育環境

やや乾燥する尾根や傾斜地に生育し、多くの沿岸地方に見られる。

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その他生態

植栽は実生でもできるが、よい品質のものをとるためにはふつうは接木によっている。

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種・分類一覧