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ミヤマシキミ(Skimmia japonica)の分類 Rutaceae
ミヤマシキミ(Skimmia japonica)の概要 Skimmia

ミヤマシキミ(Skimmia japonica)

【 学名 】
Skimmia japonica Thunb.

基本情報

草丈・樹高

高さ 50 cm内外になる。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ミヤマシキミ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 242.

最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン

花期

4~5月

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ミヤマシキミ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 242.

最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン

分布

サハリン、本州、九州、沖縄、台湾に分布する。

参考文献

  • 横井政人 1994 ミヤマシキミ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 1748.

最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン

和名の解説

葉がシキミに似るのでこの名になった。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ミヤマシキミ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 386.

最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン

亜種・変種・品種

【変種】
・ウチダシミヤマシキミ(var. rugosa)
葉が大きく葉脈がへこみ、溝になる。

【園芸品種】
・[Bronze Knight]
葉色が褐緑色をしている。

・[Foremanii]
雌株である。

・[Fragrans]
雄株でスズランの香りがある。

・[Fructu-Albo]
雄株で白実をつける。

・[Nymans]
倒披針形葉で、大実をつける。

・[Rogersii]
矮性で雌株である。

・[Rogersii Nana]
雄株である。

・[Rubella]
蕾が紅色をしている。

参考文献

  • 横井政人 1994 ミヤマシキミ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 1748.

最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン

分類学的位置付け

ミカン科 ミヤマシキミ属

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ミヤマシキミ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 242.
  • 横井政人 1994 ミヤマシキミ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 1748.

最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン

人間との関係

『大和本草』(1708)に「葉はシキミに似たり。実紅し。高さ2~3尺。有毒。誤ってはいけない。煎じて菜蔬に注げば虫を殺す。陰地を好む」とある。

生薬名は茵芋(いんう)である。

【成分】
葉にはアルカロイドの毒性のあるシキミアミン、シキミンを含む。果実の成分はまだ精査されていない。

【薬効と用い方】
・殺虫に用いる
『大和本草』にあるように適量を煎じて、園芸植物や農作物の殺虫に用いる。

中国ではリウマチに茵芋(いんう)の薬酒を服用するが、内容は不明である。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ミヤマシキミ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 386.

最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン

形態

葉の形質

葉は全縁で、葉柄は赤みを帯びる。長楕円状披針形全縁で無毛、葉面には油点散在、質は厚めである。

長さ 7~10 cmで、茎上部に輪生状に集まる。葉脈が明瞭で葉に光沢がある。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ミヤマシキミ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 242.
  • 横井政人 1994 ミヤマシキミ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 1748.

最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン

花の形質

長さ約 6~10 cmの円錐花序を枝先にたくさんつけ、黄白色で香りがする。花軸は有毛。

がく片4、花弁4、雄花では雄しべ4、雌花では雌しべ1、往々退化しかけた雄しべ4、子房は4室で、各室に胚珠1がある。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ミヤマシキミ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 242.
  • 横井政人 1994 ミヤマシキミ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 1748.

最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン

果実の形質

果実は冬に赤熟し、光沢があり、球形、径 1 cmくらいである。

参考文献

  • 伊沢凡人 1980 ミヤマシキミ, 伊沢凡人(著) 原色版日本薬用植物事典. 誠文堂新光社. 242.
  • 横井政人 1994 ミヤマシキミ, 北村文雄(著) 塚本洋太郎(監修) 園芸植物大事典2. 小学館. 1748.

最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン

似ている種 (間違えやすい種)

・ツルシキミ
北海道、本州、四国、九州の深山に自生し、枝ははい、先の方が斜めに立ち、その頂点に花をつける。

ミヤマシキミと同様に赤い実をつけるものや、ほかに白い実をつけるシロミノツルシキミがある。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ミヤマシキミ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 386.

最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン

生態

その他生態

関東や伊豆の山には、葉脈の上面がへこんで裏に突き出したミヤマシキミの変型があり、ウチダシミヤマシキミと呼んでいる。

また、花が淡紅色のアケボノミヤマシキミがあるが、ウチダシミヤマシキミの分布域の中に、ときに見かけられる程度で、そう多くはない。

さらに沖縄には、リュウキュウミヤマシキミが自生するが、大型で 2 mぐらいに伸び、葉は長さ 8~18 cm、花弁の長さは 6~8 ㎜になる。

参考文献

  • 伊澤一男 1998 ミヤマシキミ, 伊澤一男(著) 薬草カラー大事典:日本の薬用植物すべて. 主婦の友社. 386.

最終更新日:2020-06-17 ハリリセンボン

種・分類一覧