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センダン(Melia azedarach)の分類 Meliaceae
センダン(Melia azedarach)の概要 Melia

センダン(Melia azedarach)

低危険種 (LC or LR/lc)

【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種

【 学名 】
Melia azedarach L.

基本情報

草丈・樹高

・樹高:5~20 m
・幹径:30~40 ㎝

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最終更新日:2020-05-12 キノボリトカゲ

生活形

・広葉樹、常緑高木

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花期

5~6月

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分布

四国、九州、沖縄、小笠原に分布している。

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学名の解説

属名はトネリコのギリシア名で、葉が似ているためにこの属名が使われた。種小名 azedarach はアラビア名である。

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和名の解説

センダマ(千珠)の意味で、実のつき方が数珠を連ねたように見えることから。

同様に、実の多くついた様子を「千団子」に見立てたという説がある。

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亜種・変種・品種

アイノコセンダン、トウセンダン

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別名・方言名

オウチ、センダ、アラノキ、アミノギ、クモミソウ(雲見草。花の咲いているようすを遠くから眺めると紫雲がたなびいているように見えることから)

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分類学的位置付け

センダン科 センダン属

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人間との関係

庭園樹、街路樹、緑陰樹、材は建築材、器具材として用いる。

漢方では乾燥した果実を苦楝子といい、腹痛薬に用いる。果肉はひび、あかぎれに効果がある。

樹皮は苦楝皮といい、虫下しの薬として知られる。

センダンはわが国では古くからなじみのある木で、古名をアフチといった。

『万葉集』にはこの木を扱った歌が4種あり、山上憶良の「妹が見し楝の花は散りぬべし我が泣く涙いまだ干なくに」は有名。

これは夫人の死を哀悼したものだが、アフチの名を「逢ふ」に掛けて恋愛歌などに使われることが多かった。

『平家物語』によると、三条河原のセンダンの木に源義朝や木曽義仲、平宗盛、清宗らの首をかけて曝したといい、江戸時代には鈴ヶ森の処刑場の周囲に植えられた。

そのため屋敷に植えるのを忌み、病人が絶えないとか家運が傾くといって嫌う所が多い。

「棺桶の木」などと呼ぶ地方もあり、岡山では、これで棺をつくると冥途の道が明るいという。

「栴檀は双葉より馨し」に出てくる栴檀は、センダンではなくビャクダン科の香木ビャクダンのこと。

木材は、美しい光沢のある淡褐色から褐色の心材をもった環孔材。

気乾比重約 0.58、軽軟で加工しやすく、家屋内壁、家具、細工物用として良材であるが、まとまった量がとれない。

若芽はゆで、水にさらして食用にされたことがある。生薬ではセンダンの果実を苦楝子、樹皮を苦楝皮とよぶ。

いずれも苦味質を含み、単独あるいは他の生薬と配合して、消火器疾患、肝炎、胆嚢炎などに鎮痛薬とし、またカイチュウ駆除や、がんこな皮膚湿疹、疥癬などに外用する。

この葉は古くから五月節供にショウブとともに軒に葺いたり身に帯びるものとされ、邪気を払う木と考えられていた。

この木でいぼをこすって治すという民間呪術も、センダンの呪力に基づくものといえよう。

季題は「夏」栴檀の花。「秋」栴檀の実。「どむみりとあふちや雨の花曇 芭蕉」「海鳩の群れて栴檀実のなるころ 誓子」などの句がある。

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形態

葉の形質

葉は互生し、2~3回奇数羽状複葉で長さ 30~100 ㎝。葉軸は長く基部は肥大している。

小葉は卵形で先がとがり、鈍きょ歯がある。

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茎(幹)の形質

幹は直立し、樹皮は暗緑色。

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花の形質

花は枝先より大形の円錐花序 10~20 ㎝を出し、淡紫色の香気ある5弁花を多数つける。

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果実の形質

果実は淡黄色、楕円形で長さ 1.7 ㎝。数個の長梗によって下垂する。

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種子の形質

種子は1個。

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似ている種 (間違えやすい種)

アイノコセンダン

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生態

生育環境

伊豆以西の暖地の海辺や山地に自生する。陽樹。生長は早い。向陽の地であれば土性はあまり問わない。

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その他生態

繫殖は実生による。湿砂の中で低温貯蔵、春に播種する。

地際からでたヤゴ、幹ぶきなどは取る。混みすぎた部分は切り詰める。

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関連情報

病害虫

ゴマダラカミキリ、キクイムシ

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