- 解説一覧
- ムクゲ(Hibiscus syriacus)について
目次
基本情報
- 別名・方言名
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モクゲ、ハチス、キハチス(朝開いて夜しぼむハスの花の生態に似ていることから)、ユウカゲグサ、シノノメグサ(はかなさをたとえた雅名)
参考文献
最終更新日:2020-05-19 キノボリトカゲ
- 人間との関係
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庭園樹、公園樹、生垣として植栽されている。若芽は食用になる。
漢方では乾燥させた白花のつぼみを木槿花(もくきんか)と呼び、煎じて腸カタル、下痢止めに、木皮は木槿皮といい、水虫に用いる。
繊維の多い茎は製紙の補助原料として用いられる。
渡来は平安時代以前と思われ、『新撰字鏡』『和名抄』に記載がある。
室町時代の生け花の書では禁花とされたが、江戸時代からは茶花としてよく使われている。現代でもツバキに次いでポピュラーな茶花。
韓国の国花がムクゲであることから、韓国のことを槿域という。
中医方では粘滑剤として、胃腸炎、腸出血、下痢や嘔吐に用いられる。
季題は「秋」。「道のべの木槿は馬に喰われけり 芭蕉」などの句がある。
参考文献
最終更新日:2020-05-19 キノボリトカゲ
形態
- 葉の形質
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葉は長枝上で互生し、短枝上束生する。
短柄で、葉身は卵形または広卵形で長さ 4~10 ㎝、幅 2.5~5 ㎝で、ときに3裂し不整の粗きょ歯がある。
両面に単毛または分枝毛が粗生する。
参考文献
最終更新日:2020-05-19 キノボリトカゲ
生態
- その他生態
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繫殖は実生、さし木、株分けによる。
整枝の必要はない。行う場合は休眠時に行う。
吸肥力の強い樹でもあるので、生育ぐあいを見て冬季に堆肥、鶏ふんを根元に埋めてやる。
6月、9月に油かすや化成肥料を根まわりに施す。
陽樹で生長はきわめて早い。萌芽力があり強せん定に耐える。
枝の繊維は強く折れにくい。耐寒性が強く寒地の花木(植栽)となる。
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最終更新日:2020-05-19 キノボリトカゲ