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- ウツギ(Deutzia crenata)について
ウツギ(Deutzia crenata)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Deutzia crenata Siebold & Zucc.
目次
基本情報
- 学名の解説
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属名はツュンベリーの後援者でオランダのJ・ヴァン・デル・デューツに捧げられた名。種小名 crenata は円きょ歯状の、の意味。
参考文献
最終更新日:2020-05-13 キノボリトカゲ
- 別名・方言名
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ウノハナ(卯の花。ウツギノハナの略あるいは旧暦の四月(卯月)に花が咲くからともいわれる。一般的にはウノハナのほうが親しまれている)、ユキミソウ、ナツユキソウ(花の色に由来)、ユミノキ(弓に使った名残り)、カキミグサ/カザ(青森)、アナウツギ(新潟、石川、岐阜、福井、兵庫)、アカウツギ(福島、埼玉、静岡)、ツユバナ(石川)、フエギ(奈良)、ホンウツギ(愛媛)
参考文献
最終更新日:2020-05-13 キノボリトカゲ
- 人間との関係
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農耕地の境界樹、生垣として植栽、幹は中空だが木部は緻密で堅く、楊枝、箪笥や木箱の木釘に利用される。
乾燥した果実は腎臓病の利尿薬に用いられる。
唱歌『夏は来ぬ』(佐々木信綱作詞)の「卯の花の匂う垣根にホトトギス早もきなきて」で日本人に親しまれている植物。
万葉集以来の古典和歌の世界でも季節感に富む素材として詠み続けられた。
初夏の風物としてホトトギスとともに詠み込まれたものが多く、万葉集の「卯の花」の歌24首中の18首にホトトギスが歌われている。
ヨーロッパへは日本産の園芸種として紹介された。
その後、多くの植物採集者が日本、中国などから多くの品種とその種子を持ち帰り、ヨーロッパで栽培。
交配されて公園樹や庭木要の灌木として利用された。
季題は「夏」。「卯の花をかざしに関の晴れ着かな 曽良」「石垣が水吐く寺や花卯木 梧月」などの句がある。
参考文献
最終更新日:2020-05-13 キノボリトカゲ
形態
- 葉の形質
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葉は対生で短柄、葉身は卵状皮針形または皮針形で長尖。
長さ 3~6 ㎝。縁には低い微凸きょ歯があり、上面はざらつき星状毛がある。下面は常緑白色で星状毛を密布する。
参考文献
最終更新日:2020-05-13 キノボリトカゲ
生態
- その他生態
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樹勢強健。萌芽力がありせん定にも耐える。移植は容易。
繫殖は実生、さし木、株分けによる。
古株を更新する。施肥は堆肥、腐葉土などを樹のまわりに施し土中の温度を高めてやるとよい。
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最終更新日:2020-05-13 キノボリトカゲ