- 解説一覧
- ハルジオン(Erigeron philadelphicus)について
基本情報
- 原産地
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北アメリカ東部
参考文献
- 伊藤元己 1997 ハルジオン, 八尋洲東(編) 植物の世界1,種子植物 双子葉類1. 朝日新聞社. 110₋111.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
- 和名の解説
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ハルジオン(春紫苑)は、春に咲く紫苑という意味である。漢名の紫苑を日本読みにしての和名であるが、シオンとは別属の植物である。
草丈が高く、手触りも粗い長大な葉をもったシオンにはあまり似ていない。
参考文献
- 山田卓三 1992 ハルジオン, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 36.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
- 別名・方言名
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方言名:ソロッパ、テンチョウグサ、ビンボウグサ
参考文献
- 山田卓三 1992 ハルジオン, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 36.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
- 人間との関係
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1920年(大正中期)頃に渡来し、昭和初め頃、小石川植物園を逸出したのが付近に野生化するようになった。
関東地方から入ってきたものであるが、最近は関西でも普通に見られるようになり、人が踏み入った所であれば、驚くような山奥でも見かけることがある。繁殖力はヒメジョオンほど強くはない。
食用にするには秋から翌春にかけて、きれいな根葉か茎先の若い茎葉を摘む。
しおれやすいので、手早く生のまま天ぷらにする。または塩ゆでにして、ごまみそ和え、白みそマヨネーズ、煮びたしなどにして食べる。
同じように蕾つきの花茎も、天ぷらにして食べることができる。
参考文献
- 山田卓三 1992 ハルジオン, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 36.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
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根生葉はへら形で花時まで残る。茎葉は無柄で茎を抱き、葉の両面に軟毛がある。
参考文献
- 北村四郎 1982 ハルジオン, 北村四郎(著) 佐竹義輔、大井次三郎 、北村四郎、亘理俊次、冨成忠夫 (編) 日本の野生植物 草本Ⅲ 離弁花類. 平凡社. 192.
- 山田卓三 1992 ハルジオン, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 36.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
- 茎(幹)の形質
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茎は中空で、高さ 30~100 cm。冬の間は深い鋸歯のある根生葉で過ごし、春の訪れと共に茎をのばす。
開出した軟毛がある。
参考文献
- 伊藤元己 1997 ハルジオン, 八尋洲東(編) 植物の世界1,種子植物 双子葉類1. 朝日新聞社. 110₋111.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
- 花の形質
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花序は蕾のときは茎ごとうなだれるため、一見しおれているように見える。頭花は散房状につき、白色から淡紅色であり、径 1.5~2.5 cmである。
総苞片は3列、披針形~線状披針形で、鋭頭、背に微毛がある。舌状花は3列で、淡紅紫色である。
参考文献
- 山田卓三 1992 ハルジオン, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 36.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
- 果実の形質
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痩果は扁平な広倒披針形で長さ 0.8 mm、冠毛は長さ 2.5 mm、毛は細く先がとがる。
参考文献
- 伊藤元己 1997 ハルジオン, 八尋洲東(編) 植物の世界1,種子植物 双子葉類1. 朝日新聞社. 110₋111.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン
生態
- その他生態
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茎が中空であることがヒメジョオンとの最もよい区別点であるが、葉が無柄で茎を抱き、花序がはじめ茎ごとうなだれるなど相違点がある。
また夏季は本種は初夏で終わるため、ヒメジョオンの咲き始める夏の頃にはもうない。
参考文献
- 山田卓三 1992 ハルジオン, 山田卓三(著) 山田卓三(監修) 野草大百科. 北隆館. 36.
最終更新日:2020-05-22 ハリリセンボン