- 解説一覧
- バラ科(Rosaceae)について

基本情報
- 分布
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広く世界中に分布し、およそ100属3000種、日本には30属ある。
参考文献
- 籾山泰一 1982 バラ科, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 173.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
- 亜種・変種・品種
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シモツケ亜科、バラ亜科、サクラ亜科、ナシ亜科の4亜科に分けられるが、日本産の草本のものはシモツケ亜科とバラ亜科に属するもののみである。
参考文献
- 籾山泰一 1982 バラ科, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 173.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
- 人間との関係
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欧米諸国では、バラは花の女王である。イギリス、フランス、ドイツなどで、それぞれ特色のあるバラが生み出され、さかんに栽培されている。
愛好の歴史も古く、古代ギリシャ時代の詩人サッフォーがバラをたたえた詩を残しており、植物学の創始者テオフラストスも5~100枚の花弁をもつバラを記述している。
その後もクレオパトラ、ネロ皇帝からエリザベス1世、リルケ、近年では旧西ドイツの元首相アデナウアーにいたるまで、有名無名を問わずバラの愛好家は数知れない。
参考文献
- 大場秀章 1997 バラ, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 194₋195.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
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葉は互生し、1種を除き頂小葉のある奇数羽状複葉である。托葉があり、托葉は葉柄から独立するか、一部が合着する。
参考文献
- 大場秀章 1997 バラ, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 194₋195.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
- 茎(幹)の形質
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常緑または落葉低木で、鋭い棘がある。幹は直立するか、ほふく、または他物に寄りかかってよじ登る。
参考文献
- 大場秀章 1997 バラ, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 194₋195.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
- 花の形質
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花は枝先に単生するか、円錐状または三房状の花序につき、両性でふつう5数性である。
がくは下方が球状か壺状で、内部が花床となり、多数の雌しべがつく。
花弁は雄しべとともにがく筒の上縁につき、紅、黄、白色などで目立つ。雄しべは多数あり、花糸は離生する。
参考文献
- 大場秀章 1997 バラ, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 194₋195.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
- 果実の形質
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果実に見えるものは、がく筒が多肉質または液質になった偽果で、「バラ状果」と呼ばれ、種子のように見える痩果を包む。
果実は袋果、多室の朔果、閉果、石果、などがある。
参考文献
- 北村四郎, 村田源 1961 ばら科, 北村四郎、村田源(著) 原色日本植物図鑑・草本編Ⅱ・離弁花類. 保育者. 120.
- 大場秀章 1997 バラ, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 194₋195.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
- 種子の形質
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種子は直立または下垂し、翼をもつものもあり、胚乳はふつう全然ないか、あっても少量である。
心皮は多数のものから1心皮のものまであり、離生または合生する。胚珠は倒生で、通常1心皮に2個(ときに多数または1個)。
参考文献
- 北村四郎, 村田源 1961 ばら科, 北村四郎、村田源(著) 原色日本植物図鑑・草本編Ⅱ・離弁花類. 保育者. 120.
- 籾山泰一 1982 バラ科, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 173.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
生態
- 生育環境
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バラの野生種自体は、欧米だけでなく北半球の温帯から熱帯にいたる各地の森林、高山や海岸など幅広い環境に生育している。
ユーラシア大陸内陸部のさまざまな食性のひとつに、メギ科メギ属やマメ科のムレスズメ属などからなる刺状低木林があるが、バラ属の野生種もその一員となっている。
参考文献
- 大場秀章 1997 バラ, 八尋洲東(編) 植物の世界5,種子植物 双子葉類5. 朝日新聞社. 194₋195.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン