- 解説一覧
- スイレン科(Nymphaeaceae)について

基本情報
- 人間との関係
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単に観賞用の園芸植物としてだけでなく、宗教や神話との結びつきも深い。古来から人間の文化のなかにしばしば登場している。
参考文献
- 伊藤元己 1997 スイレン科, 菅原敬(著) 植物の世界9,種子植物 双子葉類9 単子葉類1. 朝日新聞社. 5₋6.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
形態
- 葉の形質
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しばしば水上葉は葉柄に楯状につき、基部は心形~矢じり形である。水中葉は発達するものもしないものもある。
参考文献
- 田村道夫 1982 スイレン科, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 93.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
- 茎(幹)の形質
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地下茎は泥の中をはい、ふつうは多少とも発達している。
参考文献
- 北村四郎, 村田源 1961 すいれん科, 北村四郎、村田源(著) 原色日本植物図鑑・草本編Ⅱ・離弁花類. 保育者. 250.
- 田村道夫 1982 スイレン科, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 93.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
- 花の形質
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花は長い花柄に1つついて水上に咲き、両性で3数からなる。かなり大型で目立つものが多い。
花被片は全て花弁状のもの(同花被花)と、がく片と花弁に分かれるもの(異花被花)がある。
同花被花の場合は、花被片、またはがく片はふつう4~5または6枚で、花後にも残存する。
花弁は4枚~多数あって離生し、まれに合着する。雄しべは多数で離生し、花糸はしばしば幅広くなる。花粉の発芽溝は原則的に1本である。
心皮は数個~十数個が離生、またはゆるく合着して、心皮の数だけの花柱および子房室がある。子房は上位、中位、または下位。
子房室の内面全体、または子房壁の背縫線に沿って胚珠をつける。
胚珠は心皮あたり多数より3または2個にまで減数し、珠皮は2枚ある。
心皮は3~多数、離生または合生、ときに花床の中に落ち込む。柱頭はしばしば盤状または環状に合生する。
参考文献
- 北村四郎, 村田源 1961 すいれん科, 北村四郎、村田源(著) 原色日本植物図鑑・草本編Ⅱ・離弁花類. 保育者. 250.
- 田村道夫 1982 スイレン科, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 93.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
- 果実の形質
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果実は蒴果、ときに液果上または袋果状である。
参考文献
- 田村道夫 1982 スイレン科, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 93.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
- 種子の形質
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種子には胚乳があり、子葉は2枚で、しばしば種衣がある。発芽時に必要な栄養分を貯蔵している。
参考文献
- 伊藤元己 1997 スイレン科, 菅原敬(著) 植物の世界9,種子植物 双子葉類9 単子葉類1. 朝日新聞社. 5₋6.
- 田村道夫 1982 スイレン科, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 93.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
生態
- その他生態
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導管がなく、被子植物のうち、もっとも原始的な群の1つと考えられる。
水生ではあるが、地下茎があり、水生地中植物とでもいうべきものが多く、水草としては未完成である。
ふつう水草には含まれていないアルカロイドを含む。
参考文献
- 田村道夫 1982 スイレン科, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 93.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン
関連情報
- その他
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スイレン科の範囲についてはさまざまな意見があり、ハス科、ハゴロモモ科、バルクラヤ科も広く含める見解もある。
細かくとれば、スイレン科、ハス科、ジュンサイ科、バルクラヤ科の4科が認められる。
参考文献
- 伊藤元己 1997 スイレン科, 菅原敬(著) 植物の世界9,種子植物 双子葉類9 単子葉類1. 朝日新聞社. 5₋6.
- 田村道夫 1982 スイレン科, 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 、亘理俊次 、冨成忠夫(編) 日本の野生植物 草本Ⅱ 離弁花類. 平凡社. 93.
最終更新日:2020-05-19 ハリリセンボン