- 解説一覧
- Delphiniumについて

形態
- 根の形質
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ほとんどが多年草で、トリカブトのような塊根をつけるものと、レイジンソウのような多年生の根茎をつけるものがある。
参考文献
- 門田裕一 1997 デルフィニウム, 八尋洲東(編) 植物の世界8,種子植物 双子葉類8. 朝日新聞社. p. 238.
最終更新日:2021-03-09 ハリリセンボン
- 花の形質
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花弁は4個で、立体的で左右相称の花をつける。上側の1対には距があり、蜜を分泌し、がく片の内部に突き出る。下側の1対は蜜を分泌せず、細い柄があって、舷部が大きい。上側の1対が蜜源を担い、下側の1対の花弁が蜜標と蜜源の双方を兼ね備える。
トリカブト属では1対の花弁が蜜標と蜜源の双方を兼ね備えるのに対して、デルフィニウム属では蜜標と蜜源が区別されている点で異なる。
雄しべは8列の螺旋に沿って並ぶ。雌しべはふつう3個、まれに4~5個つける。
参考文献
- 門田裕一 1997 デルフィニウム, 八尋洲東(編) 植物の世界8,種子植物 双子葉類8. 朝日新聞社. p. 238.
最終更新日:2021-03-09 ハリリセンボン
生態
- 送粉様式
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虫媒花。マルハナバチ類の訪花を受ける。
参考文献
- 門田裕一 1997 デルフィニウム, 八尋洲東(編) 植物の世界8,種子植物 双子葉類8. 朝日新聞社. p. 238.
最終更新日:2021-03-09 ハリリセンボン
- その他生態
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オオヒエンソウ属とも呼ばれるデルフィニウム属は、北半球を中心に分布し、一部はアフリカ中部(コンゴ)にもあり、約600種がある。キンポウゲ科の中にあって、進化の頂点を極めた植物群である。トリカブト属と同じような環境を好み、よく一緒に生えている。
日本では唯一、セリバヒエンソウ(Delphinium anthriscifolium)が見られる。これは中国の原産で、日本では主に植物園など、限られたところでしか見ることができない。かつて日本の研究者が中国東北部の植物の調査をしていたころ、日本にもたらされたものと考えられる。中国の東北部に広く分布する。
高さ 30~60 cmになる一年草で、根生葉は2~3回羽状複葉。花は3~5月、総状花序に2~15個つき、長さ 3~4 cmの淡紫色である。花柄には屈毛がはえる。花弁は淡紫色で、上側の1対は上部が大きく、下側の1対は深く基部まで2裂する。
参考文献
- 門田裕一 1997 デルフィニウム, 八尋洲東(編) 植物の世界8,種子植物 双子葉類8. 朝日新聞社. p. 238.
最終更新日:2021-03-09 ハリリセンボン