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ツガ(Tsuga sieboldii)の分類 Pinaceae
ツガ(Tsuga sieboldii)の概要 Tsuga

ツガ(Tsuga sieboldii)

近危急種 (NT or LR/nt)

【IUCN】現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種

【 学名 】
Tsuga sieboldii Carrière

基本情報

草丈・樹高

・樹高:20~25 m

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最終更新日:2020-04-30 キノボリトカゲ

生活形

・針葉樹、常緑高木

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花期

3~4月

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分布

本州福島県以西、四国、九州に分布する。

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学名の解説

属名は日本名の「ツガ」から。種小名は sieboldii は人名で、シーボルトの意味。

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和名の解説

①トガの転訛。トガは木が曲がるという意味。

②「つがふ木」の意味から。「つがふ」は「つぎあふ」の詰まった形で葉の長短継ぎ合う姿。

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別名・方言名

トガ、トガノキ、ツガノキ、トガマツ、ツガマツ/マツガ(山梨)、クロツガ(滋賀)、モミ(石川)、バカ(岡山)

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分類学的位置付け

マツ科 ツガ属

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人間との関係

庭園樹、材は建築材、器具材、パルプ材に用いる。樹皮よりタンニンをとる。

材はやや堅く、建築装飾材として天井板、なげし、床柱、長押、鴨居などに賞用され、建具、家具、曲物、漆器木地などの各種器具材としても用いられる。とくに関西で好まれる。

ツガを詠んだ歌は万葉集に5首あるが、中古以後あまり詠まれていない。

そのうち4首までが「つ(と)がの木の」の形で音の類似から「いやつぎつぎに」を引き出す枕詞ないし序詞として用いられている。

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形態

葉の形質

葉は扁平の線形、微凹頭で長さ 1~1.5 ㎝、多くは長短あり、縁は全縁。

上面は濃緑色で光沢があり、下面は緑色の中肋があり、その両側に白色の気孔線がある。

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茎(幹)の形質

幹は直立、分枝。樹皮は赤褐色~灰褐色で深く縦裂し鱗片をなして剥離する。枝条は大きく開出する。若枝は黄褐色で無毛。

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花の形質

雌雄同株。雌花、雄花とも長卵形で前年枝の枝端につく。

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果実の形質

球果は10月成熟。卵状球形で長さ 2~3 ㎝、枝の先端に 0.7 ㎝ぐらいの柄があって下垂する。

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芽生え・幼木の形質

冬芽は褐色、卵状球形で芽鱗には縁毛がある。

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地理的変異

コメツガ

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生態

生育環境

表日本の雨量の多い温暖地の尾根すじや、それに接する斜面地に多く群生する中庸樹。

適潤性であるが、やや乾燥する肥沃な壌土を好む。都市郊外に弱いが耐潮性はある。

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その他生態

繫殖は実生より、秋に採種し、天日乾燥脱粒し、乾燥常温貯蔵を行い3~4月頃播種する。

自然に樹形が整うので手入れはほとんど必要ない。ふところ枝、徒長枝は整理する。

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種・分類一覧