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- クロマツ(Pinus thunbergii)について
クロマツ(Pinus thunbergii)
【IUCN】現時点での絶滅危険度の低い種
- 【 学名 】
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Pinus thunbergii Parl.
目次
基本情報
- 別名・方言名
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オマツ(雄松。メマツ[アカマツ]に比べ木のようすが荒々しい感じがするため)、オトコマツ、オンマツ/シロマツ(岩手、宮城、群馬)、ハママツ(岩手、宮城)、ノトマツ(山形、秋田)、ギンミドリ(山形)、オニマツ(岐阜)、イソマツ(広島)
参考文献
最終更新日:2020-05-12 キノボリトカゲ
- 人間との関係
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庭園、公園の主木、植え込み、列植、防風林、休養林、盆栽。材は建築材、船舶材、器具材、パルプ材などに用いられる。
幹から採れる松脂は石鹸、ニスなどの原料とする。
しばしば海岸で黒松林となり、日本独特の風景美を形づくる。静岡県清水市の三保松原、京都府宮津市の天橋立などが有名。
また各地の神社仏閣の境内などには、天然記念物に指定される名松や老松も見られる。
上州名物の空っ風を防ぐための防風林に使われていることから、群馬県の県木。また島根県の県木。
乾燥や潮風に強く、しばしば沿岸の砂州、砂丘、岩崖上で黒松林を形成するが、屈曲した樹形となって「天人の羽衣」などの伝説をうむ。
特に本州中部以西の海岸景勝地では欠くことのできない樹種である。
しかし近年材線虫病の蔓延によって、これら景勝地の多くは危機に瀕している。
アカマツと同様、建築、土木あるいは造船用材やパルプ材として用いられる。
とくに防砂、防潮の目的で海岸砂丘地、砂州あるいは堤防などに広く植栽される。
参考文献
最終更新日:2020-05-12 キノボリトカゲ
形態
- 花の形質
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雌雄同株。花は新枝の先端に球形で紫紅色の雌花をつけ、新枝の下部に長楕円状円柱形の長さ 1.5~1.8 ㎝の雄花をつける。黄色の花粉を出す。
参考文献
最終更新日:2020-05-12 キノボリトカゲ
生態
- その他生態
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繫殖は実生と接木による。実生は種子を涼所に乾燥常温貯蔵し、春に播種する。
仕立物は、5月にみどり摘み、冬に小枝の間引き、立枝の除去、もみあげなど行う。中途から切ってはいけない。
施肥は3月頃、固形肥料、油かすなどを根もとまわりに浅い溝を掘って施す。
参考文献
最終更新日:2020-05-12 キノボリトカゲ