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ウォンバット科(Vombatidae)の分類 哺乳綱(Mammalia)
ウォンバット科(Vombatidae)の概要 双前歯目(Diprotodontia)

ウォンバット科(Vombatidae)

【 学名 】
Vombatidae

基本情報

分布

オーストラリア

参考文献

  • J. マキルロイ 1986 ウォンバット, C.R.ディックマン(著) 今泉吉典(監修) D.W.マクドナルド(編) 動物大百科6 有袋類ほか. 平凡社. pp. 152-153.

最終更新日:2020-06-01 ハリリセンボン

亜種・品種

【ヒメウォンバット】
英名:common(またはnaked-nosed, coarse-haired, forest)wombat
学名:Vombatus ursinus
分布:オーストラリア南東部(フリンダーズ島とタスマニアを含む)
生息環境:温帯林、ヒース地帯、山地に棲む
体長:90~115 cm
尾長:約 2.5 cm
体高:約 36 cm
体重:22~39 kg

特徴:体毛は荒く、黒色または褐色から灰色まである。鼻づらは裸出し、耳介は短くて丸い。
妊娠期間:不明
寿命:5年以上(飼育下では最高26年)

3亜種がある。
保全状況:LC(IUCN)記載なし(環境省)

【ミナミケバナウォンバット】
英名:southern hairy-nosed(またはsoft-furred, plains)wombat
学名:Lasiorhinus latifrons
分布:オーストラリア中東部
生息環境:サバンナの疎林、草地、低木林の生えたステップに棲む
尾長:ヒメウォンバットに似る
体高:ヒメウォンバットに似る
体毛:87~99 cm
体重:19~32 kg

特徴:体毛は繊細で、灰色から褐色。淡色の斑紋がある。鼻づらには毛が生え、耳介は長くて尖る。
妊娠期間:20~22日
寿命:不明(飼育下では最高18年)
保全状況:NT(IUCN)記載なし(環境省)

【キタケバナウォンバット】
英名:northern(またはQueensland)hairy-nosed(またはsoft-furred)wombat
学名:Lasiorhinus krefftii
分布:クイーンズランド州中東部にたった1つのコロニーがあるのみ
生息環境:半乾燥地の疎林に棲む
体長:ミナミケバナウォンバットに似る
体重:ミナミケバナウォンバットに似る
(ただしやや大きい)
特徴:鼻づらの幅はもっと広い。
妊娠期間:不明
寿命:不明
保全状況:CR(IUCN)記載なし(環境省)

参考文献

  • J. マキルロイ 1986 ウォンバット, C.R.ディックマン(著) 今泉吉典(監修) D.W.マクドナルド(編) 動物大百科6 有袋類ほか. 平凡社. pp. 152-153.

最終更新日:2020-06-01 ハリリセンボン

人間との関係

バス海峡のプレザベーション島に上陸した難破船の乗組員が、ウォンバットを発見した最初のヨーロッパ人であった。かれらは、その動物は主として夜行性で、巣穴を掘って棲んでいることから、アナグマというあだ名をつけた。この乗組員たちは1798年に救助されたが、そのとき彼らは1頭のウォンバットをシドニーに連れて帰った。

更新生(1万~200万年前)には、別のもっと大型のウォンバットがオーストラリアに生息していた。

今日、ミナミケバナウォンバットはサウス・オーストラリア州南部の乾燥ないし半乾燥の塩生低木林、およびアカシアとユーカリの低木林帯を中心に、東はマレー川から西はウェスタン・オーストラリア州南東部の孤立した2,3のコロニーまで、たくさん生息している。

生息数の少ないキタケバナウォンバットは、以前はオーストラリア東部内陸部の半乾燥地帯の、遠く隔たった3ヵ所に生息していたが、現在残っているわずか20頭あまりからなる唯一のコロニーは、これらの生息地のうちで最北、つまりクイーンズランド州の中央部東、クレアモントの北西 130 kmにある。

参考文献

  • J. マキルロイ 1986 ウォンバット, C.R.ディックマン(著) 今泉吉典(監修) D.W.マクドナルド(編) 動物大百科6 有袋類ほか. 平凡社. pp. 152-153.

最終更新日:2020-06-01 ハリリセンボン

形態

成獣の形質

ウォンバットは太ってどっしりとした体、小さい眼、大きくて平たい頭、そして歯も北半球の小型のクマ、あるいはマーモットによく似ている。

ウォンバットはもっとも近縁の、一回り小型で樹上生活者のコアラとは異なり、完全な地上生活者である。しばしば複雑に入り組んだ巣穴を掘るための、短くて強力な四肢と長くて頑丈な爪(後足の第一指にはない)を持っている。

ほかの歯と同様に無根歯で一生伸び続ける上下の1対の門歯は、有袋類のなかでは独特であるが、齧歯類の門歯と著しく似ている。

雄と雌はほぼ同じ大きさである。ウォンバットは視力は弱いが、嗅覚と聴覚は鋭い。

参考文献

  • J. マキルロイ 1986 ウォンバット, C.R.ディックマン(著) 今泉吉典(監修) D.W.マクドナルド(編) 動物大百科6 有袋類ほか. 平凡社. pp. 152-153.

最終更新日:2020-06-01 ハリリセンボン

種・分類一覧